食品宅配の総市場規模は2016年度2兆0,782 億円、前年度比3.3%と堅調に推移した――。矢野経済研究所がこのほど、「食品宅配市場に関する調査報告」を発表した。同報告によれば「少子高齢化の影響を受け、国内の食関連市場は縮小傾向にあるなか、2015 年度に2兆円の大台に乗り、堅調な伸びを示している」いう。17 年度はさらに3.0%増となる2兆1,413 億円に、21 年度には2兆3,985 億円に、年平均2.9%の拡大を予測している。

調査対象となっている市場は①在宅配食サービス②食材(惣菜)宅配③宅配ピザ④宅配寿司⑤外食チェーン・ファストフード宅配⑥牛乳宅配⑦生協の個配サービス⑧ネットスーパー⑨コンビニ宅配⑩自然派食品宅配――の10分野。いずれも食品群のみが対象。

調査報告では、食品宅配市場においては共働き・子育て世代と並んで、シニアが重要なユーザーになりつつあると指摘。「従来から高齢者が主要ターゲットである在宅配食サービスのほか、生協の個配サービスやネットスーパー、自然派食品宅配、コンビニ宅配――などはシニア層を意識した品ぞろえとサービスの強化で囲い込みを図っている」としている。

今後、少子高齢化の進行に伴って、シニア層の取り込み・囲い込み競争がますます激化すると予想される。食品宅配サービスは宅配の領域を越え、高齢者の見守りや生活支援、さらには地域活性化に寄与することが求められていることから「民間事業者の業務提携はもとより、国や地方自治体と連携した取り組みが急増している」として「社会サービス化する食品宅配」現象を指摘している。

今後、比較的大きな伸びが見込まれる分野として、在宅配食サービスやネットスーパー、コンビニ宅配――を挙げている。

〈冷食日報2017年10月17日付より〉