日清フーズの上期市販冷食は1ケタ%増と市場以上で着地 今春投入した「THE PASTA」がけん引

冷食日報2017年11月17日付
〈「超もち生パスタ」も好調〉

日清フーズの上期(4~9月)の市販冷食実績は1ケタ%増とプラスで、市場を上回って着地した。担当者が本紙取材に明らかにした。

同社は上期の個食パスタ市場を容量ベースで1.7%増、数量ベースで2.5%増、金額ベースで前年並と想定。市場について「容量の伸びが数量の伸びより低いことから、大盛りタイプの伸長が止まってきていることが分かる。また、金額ベースでは殆ど伸びておらず、低単価に振れてきていると見られる」。期間別では、第1四半期はよかったが、夏場の第2四半期は若干停滞気味だという。

同社のシリーズ別では、今春、従来ブランドをリニューアルして立ち上げたスタンダードブランド「マ・マー THE PASTA」シリーズが「非常に好調」で、全体をけん引した。売れ筋1位の「ソテースパゲティ ナポリタン」は既にボリュームが大きいことから1ケタ増だが、2位の「香味野菜のミートソース」が2ケタ増、3位の「4種チーズのカルボナーラ」も2ケタ増、さらに「ソテースパゲティ 宮崎県産ほうれん草のバター醤油風味」は2倍ほどに拡大し、「カルボナーラ」と肩を並べるほどに成長した。また、この秋冬にも「海老とほうれん草のトマトクリーム」「コクと香りのバジルソース」の2メニューを追加投入。特に「トマトクリーム」の出だしが良いという。

今秋に立ち上げた生パスタのスタンダードブランド「マ・マー 超もち生パスタ」も出足好調。7メニューを投入したが、中でも「濃厚海老トマトクリーム」「濃厚カルボナーラ」「濃厚クリーミーボロネーゼ」などの動きが良いという。親しみやすさに振ったパッケージデザインは、関係者でも賛否両論あったようだが、結果的には主婦層の共感を得ているようで順調だという。

ほか、「マ・マー大盛り」シリーズは、大きな伸長はないが堅調推移。冷凍「青の洞窟」は、プレミアムシリーズを終売としたため全体としてはマイナスも、レギュラーシリーズはプラスで堅調が続いているという。16日午前0時に解禁となったボジョレ・ヌーヴォーや、クリスマスの商戦に向け、さらなる伸長に期待する。

販促面では、「THE PASTA」「超もち生パスタ」で9月1日~10月31日までキャンペーンを実施し、好評のうちに終了。10月31日からは、ドライも含めた「マ・マー」ブランドTVCM の一環として、「超もち生パスタ」のTVCM も放映する。

さらに、ドライも含めた「青の洞窟」ブランドとして、今年も東京・渋谷で開催するイルミネーションイベント「青の洞窟 SHIBUYA」に特別協賛し、ブランド価値向上を図る。

〈冷食日報2017年11月17日付より〉