〈「コアコンピタンスの自販力を強化」=加藤社長〉
【大阪発】加藤産業グループと取引のあるメーカー・商社で組織する加友会(浦上博史会長=ハウス食品グループ本社社長)は27日、神戸市内のホテルで総会を開催し、同社創立70周年を祝った。加藤和弥社長と加藤武雄相談役名誉会長に加えて、木村敏弘専務、グループ会社のトップが登壇し、今後の方針等を示した。

浦上会長は「加藤産業は時代の変化に合わせて様々な施策を具現化した。強みの常温流通を強化しながら、低温流通、酒類流通の収益基盤を底上げし、アジア領域への布石も着実に打ち、グループ総合力の強化へ大きく前進した。その結果、前期は増収増益、営業利益17.1%増と素晴らしい実績を残した。次の100周年、またその先に向けて進化することを願うとともに、会員企業も進化に置いていかれないよう最大限注力する」とあいさつ。浦上会長から加藤和弥社長へ創立70周年祝い金が贈呈された。

総会の席上、加藤社長は「8月22日に創立70周年を迎えることができた。戦後、創業者がゼロから立ち上げ、ここまで続けてこられたのは加友会会員、仕入先のご支援とご指導のおかげ」と感謝を述べた。同社の歴史をまとめたDVDを放映後、同社の成り立ちと現在の売上規模まで売上ベースで増収を続け、成長してきた道のりを丁寧に説明した。

事業環境が変化する中、「卸売業としてのコアコンピタンスは自販力だ。仕入先や得意先との取り組み、それを生かした“つなぎ”(つないでいくこと)、提案型営業、仕入先とのマーケティングパートナー的な機能などにより、売上や粗利を確保する、その根本である。商品を仕入れて販売してマージンを稼ぐだけでなく、新たな価値を付け加える。この自販力なしに、当社グループは成長できない」と強調した。

自販力強化のため、営業マンの育成(提案型営業成果発表コンクールの継続、研修の再構築)、得意先・仕入先との取組会議の開催、マーケティングサポート機能の強化――に取り組み、営業機能の高度化を目指す。

海外展開では、直近では8月にマレーシアの有力卸「レイン ヒン」を買収した。「実際の株式の取得は年明けの見込み。中国、ベトナム、シンガポールに次ぐ進出となる。レイン ヒンは現在の為替で300億円を超える卸売業で、これにより当社海外グループ売上は400億円程度になる。ネットワーク化で、新しい段階へ入っていけそう」と手応えを示した。70周年にグループ売上高1兆円、経常利益130億円を達成するという長期ビジョンについては、「今期売上高1兆円の大台を掲げており、1年遅れで達成したい。経常利益は今期110億円とまだ届かない状態。海外で暖簾代を計上しており、その早期償却が少し負担になっているが、できるだけ早く130億円を達成したい」とした。最後に「71年目以降、得意先、仕入先、ステークホルダー、世の中の人たちから期待される企業になっていきたい。100周年に向けて、新しい時代、新しい加藤を作っていきたい」と次代への意気込みを示した。
 
加藤産業・加藤武雄相談役名誉会長

加藤産業・加藤武雄相談役名誉会長

〈「100周年への準備できた」=加藤名誉会長〉
加藤相談役名誉会長は「当社が古希を迎えられたのは、皆さんの大きな支援のおかげ。卸売業は、考えるまでもなく、皆さんから商品をいただき、得意先にもっていって、経営が成り立っている。その感謝の気持ちがないと、卸売業は成り立たない」と感謝を示した。また、「10年前、100周年には60年から70年の時期が大事だと話した。最後の1年で数字を達成し、100周年に向けて準備できた」としながら、第4次産業革命に触れ、「危機感をもって、これからの時代に挑戦してほしい」と呼びかけた。

〈冷食日報2017年11月28日付より〉