テーブルマークは20日、都内で年末記者会見を開いた。国内生産に軸足を移す中、商品の整理の影響などで今期は減収となる見通しだが、主力商品は着実に販売を伸ばしている状況を説明した。第3四半期まで減収減益で推移しているが、5期連続の増益を見込む。来期は3月に冷凍うどんの新工場が竣工する。新工場稼働に伴い国内体制の再構築が本格化しそうだ。来期はパックごはんも16年末に続き1ライン増設、お好み焼き・たこ焼きのライン増設の計画も明らかにした。

川股篤博社長は今期の総括と来期の展望について次のように述べた。「足元の業績は厳しいが、5期連続の増益を見込んでいる。原材料、包装資材、人件費、物流費――すべてのコストが増加する中、生産性の向上など自助努力では吸収しきれない状況となり、来年2月にパックご飯、3月に冷凍うどん、お好み焼き・たこ焼きの価格改定を発表した。事業基盤の整備による収益向上を掲げてボトムライン強化に努めてきたが、来年度は引き続き生産体制の再編に取り組み投資を継続していく。また商品ポートフォリオの確立、高品質なトップライン成長への構造改革をしていく新たなスタートの1年としたい」。

テーブルマークグループとしては17年度、売上収益は1,630億円(前年比11億円減)、調整後営業利益は55億円(同5億円増)と減収・増益を見込む。第3四半期までは売上収益1,173億円で前年比28億円の減収。調味料分野は増収だが、冷食・常温はステープル(主食)が若干の減少、ステープル以外も採算を見極めて商品を整理していることから減少した。調整後営業利益も30億円と前年比8億円の減益で推移している。

冷食・常温事業について見ると当第3四半期(J-GAAP 基準)は総売上高932億円で前年比3.7%減。そのうちステープルは444億円で0.2%減、その内訳は冷凍麺が200億円で0.7%減、米飯が203億円で2.5%増、冷凍パンが41億円で10.1%減――。

ステープル以外は489億円で6.7%減となった。お好み焼き・たこ焼きの需要は旺盛だが、弁当品、常温麺、業務用惣菜は不採算商品を整理している影響が出たかたちだ。

18年度は高品質なトップライン成長への構造改革に転換することがテーマ。引き続き「高品質なトップライン成長による収益性の向上」と「競合他社に比肩・凌駕するコスト競争力の実現に向けた最適生産体制の構築(量産体制の構築)」を掲げた。

ステープル、お好み焼き・たこ焼きに注力して、圧倒的なカテゴリーシェアNo.1を目指す。主力の冷凍うどんは「(チルドから獲得できる)潜在需要はまだまだ大きい」と見る。そのためにブランド強化のマーケティング投資としてテレビCMに取り組む。「事業の筋肉質化を優先して、マーケティング投資は後手に回っていた。製造能力が拡大する冷凍うどんからテレビCMを打ち、電子レンジで調理できることを訴える」と話す。

生産体制の再編としては18年3月、魚沼水の郷工場の敷地内に冷凍うどんの新工場棟が竣工する。4月稼働を目指す。同社で最新鋭の水の郷第1工場は1ラインに6人配置しているが、新工場は3人となる。サイロからの原材料供給から包装まで、またライン間の工程の能力調整まで、すべて自動化する。この新工場の稼働に伴い、四国で行っているうどんの生産を一旦移管し、四国の工場を強化していく考えだ。

お好み焼き・たこ焼きは今期、生産能力の不足が販売拡大の足かせとなった。加ト吉水産福島工場にお好み焼きラインを、自社の多度津工場(香川)のたこ焼きラインを、1ラインずつ増設する。2~3割の生産能力増強を見込む。

工場再編ではフロン対応のほか人手不足に対応して「工場ごとにキャラクターづけしたい」という。「人が集まらないことを前提にして、前処理の得意な工場、焼き物が得意な工場、完全自動化工場、人手と機械を組み合わせた工場――などキャラクターづけして、それぞれの技術を蓄積していきたい。そしてそれぞれのノウハウを解析、言語化して、その後のAIやロボットにつなげられるようにしたい」と構想する。

〈酒類飲料日報2017年12月22日付より〉