トースター調理で本格感 マルハニチロ「うす焼きピッツァ」

〈生活情報誌のランキングで注目〉
冷凍食品の調理方法としてはレンジ調理が一般化しているが、冷凍ピザにおいてはオーブンやオーブントースターへの回帰が見られる。マルハニチロが16年秋にアクリブランドで発売した、7インチピザもその一つだ。

おやつに食べる小型のピザなら調理の手軽さが優先されるが、大人が満足できる食卓向けピザとしての品位を実現するためには、チーズとクラストを焼き上げるオーブンやトースターでの調理が現時点では最適とされている。

マルハニチロが7インチのローマ風ピザを「うす焼きピッツァ」シリーズとして展開し始めたのは翌17年春から。既存品を「トマトとモッツァレラチーズ」に改め、新商品として「濃厚チーズ」を発売した。

生地は両面こんがり焼き製法で仕上げた、さっくり軽い食感が特徴。「濃厚チーズ」は大手卸が女性生活情報誌とコラボした、その春の新商品グランプリで、冷凍食品部門1位に輝いた。

今秋も新商品として「同たらこクリーム」を追加した。たらこ入りのクリームチーズソースにモツァレラやゴーダチーズをトッピングし濃厚に仕立てている。

また冷凍・チルドピザに自分で食材を“ちょい足し”して楽しむ人がおよそ4割いるというデータから、パッケージにはアレンジメニュー写真を入れた。

一方で好調の「濃厚チーズ」はモッツァレラ、ゴーダなど6種のチーズに今秋、マスカルポーネを加えて7種のチーズに改良している。

大手流通のPB商品からもオーブントースター調理の冷凍ピザが普及しつつあり、「本格ピザ=オーブントースター調理」の図式が定着しそうだ。

〈食品産業新聞2017年12月25日付より〉