東京団地冷蔵、国内最大の冷蔵倉庫が稼動 機能を網羅、耐震・セキュリティ、省エネ・環境、荷待ち対策

冷蔵倉庫業者を中心として共同出資会社である、東京団地冷蔵(東京都大田区平和島、織茂裕社長)の冷蔵倉庫が2月28日に竣工し、3月1日から営業を開始する。南北の2棟で構成され、収容能力は合計17万7,873tと建て替え前よりも3万tほど増加した。特に北棟は13万tと国内最大の冷蔵倉庫となる。

15年4月から解体工事を開始し、16年4月15日から建築工事に着手、当初の計画通り18年2月28日に竣工した。経年による施設の老朽化、耐震性能面などから重要な社会インフラとしての食品の冷蔵保管機能を果たせなくなる恐れがあったこと、またCO2排出削減やノンフロン対応など環境保全対策の観点から、自社冷蔵倉庫を全面建替えした。投資額はおよそ360億円。

同社は冷蔵倉庫を運営する13社が集まった、ユニークな団地方式の冷蔵倉庫。これにより効率的な荷物の取り回りや集中運営による効率化を実現するのが狙いだ。

敷地を最大限活用するため、従来9棟あった倉庫を2棟に集約した。南北両棟とも地上5階建てとなる。

入出庫口(トラックバース)は北棟に72、南棟に27の合計99あり、大型コンテナが容易に入退場できる回転場と車両77台分の待機スペースも設けた。トラックバースは運河側に配置した。渋滞緩和効果のほか、荷捌き室への暖気侵入が少なく、夏場の西日の影響を軽減できる配置だという。

安全面について、耐震面は地盤の液状化対策や建屋にハイブリッド免震システムを導入した。また高潮・津波への対策として電気・機械室をはじめ主要施設を一定以上の高さ(冷凍機は最上階の5階)に設置。万一に備えて、停電時にも3日間基本機能を維持するための保安用発電機を設置した。

セキュリティ面も強固だ。入場管理には顔認証システムを導入、カードキーによる倉庫区画への入場管理も行う。監視カメラは倉庫内各所に設置し、屋外には留め置きコンテナの盗難防止用に赤外線センサーを配置した。

冷凍ユニットは省エネ型自然冷媒(アンモニア・CO2)機器を採用。旧施設原単位80%が当面の目標。最終的に75%を目指すとしている。照明は全館LEDとした。特に倉庫内は人感センサーによって一定区画ごとに点灯する装置にした。これにより照明で7割ほどの省エネ効果が期待できるという。

荷捌きスペースは広く取った。隣接するテナント同士による共同配送や、将来的に各テナント間で協業を進められるように自由度を高めた設計だ。また貨物用エレベーターを排し、垂直搬送機(パレットリフター)を導入した。荷役作業を大幅に効率化できるという。倉庫エリア内にフォークリフト整備室を北棟2カ所、南棟1カ所設けているのも特徴だ。

入庫コンテナ共同管理システムによる待機時間削減も目指す。トラックの事前予約によって到着時間、構内誘導の一元管理を行う。業界全体が抱えるドライバー不足や過重労働改善に向けた取り組みとなる。

28日の竣工式で織茂社長は「変革期にある物流の新時代を牽引していくに足る、将来性・利用拡張性を見据えた設備の実装を目指した。完成までの3年余りは、テナントの皆様はもとより、荷主をはじめ多くの関係者に不便をお掛けした。心より協力に感謝申し上げる」と挨拶した。

【施設概要】
収容能力177,873t
▽敷地面積47,351.27平方m、建築面積27,671.43平方m、延床面積135,619.51平方m
▽東京都大田区平和島6-3-1

〈冷食日報 2018年3月1日付より〉