日本水産の浜田晋吾取締役常務執行役員食品事業執行が、19日開催の新商品発表会で、18年秋冬新商品の新商品開発・リニューアルの背景を説明した。

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前回に引き続きコンセプトは「新しい価値を創造し、食シーンを豊かにする食卓応援団」とし現在の環境は原料不足と価格高騰、人手不足、健康訴求が求められることを背景に〈1〉多様なライフスタイルへの対応〈2〉健康訴求への対応〈3〉減少する魚食への対応――をポイントとする。

【〈1〉多様なライフスタイルへの対応】女性の社会進出等により、簡単・便利が求められ「惣菜」の需要が高まることに対応し、家庭用冷食では新商品「若鶏の旨だれから揚げ」を投入、「若鶏の竜田揚げ」をリニューアル。業務用冷食では水産メーカーならではの資源アクセス力を活かし量販店惣菜・外食向けにホタテ、イカ、エビの水産フライ3品を発売する。

同様の流れで即食・一食完結が求められており、家庭用冷食では栄養にも配慮した「デリシャスKitchen スープパスタ」や「わが家の麺自慢 大盛り濃厚白湯スープのちゃんぽん」を発売、業務用冷食では「クチーナ・カルダ」のグラタン・ドリアを引き続き品質アップさせるとともに、三代目たいめいけん茂出木浩司シェフ監修のグラタン・ドリアを発売する。

また、世間でワークライフバランスが話題となる中、「家飲み派」が約80%と飲食シーンが変化。家庭用冷食では「おうちおつまみ」シリーズの主力「モッツァレラのチーズ揚げ」をリニューアルし品質アップを図るとともに、同シリーズで「やきとり」を新発売。フィッシュソーセージ、日配もおつまみ新商品を発売する。業務用冷食でも量販店惣菜・外食向けに「クチーナ・カルダ」ブランドから春巻の製法を活用した新ジャンル「モッツァレラのチーズ揚げ」「国産りんごとさつまいものDessert Roll」を発売する。

一方、家庭用冷食の弁当品市場は縮小傾向であるが、家事負担の軽減につながるとともに、「依然として大きな市場であり、今後も品質にこだわり、しっかりと提案する」として家庭用冷食で新商品2品、品質向上を図ったリニューアル品4品を投入する。

【〈2〉健康訴求への対応】世界の中で日本人の塩分摂取量は依然多い一方、日本高血圧学会のJSH 減塩食品リスト掲載品の売上は年々拡大している。今回は冷食以外も含めた減塩商品計12品(家庭用冷食3品)で「減塩」の新たな統一ロゴマークを付ける。

また、冷食ではないが新たな取組みとして、シールド乳酸菌入のチーズかまぼこを発売。同社でも魚類を中心とした乳酸菌の研究も加速する。

【〈3〉減少する魚食への対応】消費者調査によれば、魚を調理することが少ない理由として「調理できる魚料理のレパートリーが少ない」「下処理の仕方が分からない/面倒」という声が挙げられ、特にミレニアル世代で知識・経験不足が顕著に見られる。同社はホームページでさまざまな魚料理のレシピ・メニューを紹介し、魚食拡大に努めている。

商品面では、業務用冷食や水産品で、強みのある魚種を使った「魚屋さんの御馳走」シリーズを発売。業務用冷食では、同シリーズから自家製豆腐と魚を組み合わせた「しんじょう」、「がんも」4SKUを発売。また、水産品カテゴリーでMSC認証取得のすけそうだらを使用した魚肉タンパク素材「おさかなミンチ」を発売。畜肉のひき肉同様、さまざまなメニューに活用できる。

また、MSC/ASC認証はまだ消費者の認知度が低いが、CSRの観点からMSC認証商品を新商品で計11品発売。家庭用冷食では「今日のおかず MSCフィッシュフライ 完熟トマトソースのせ」を発売する。

〈特許出願中「香りUP製法」活用で品質向上〉
また、同社の技術をいくつか紹介。冷食関連では特許出願中の独自技術「旨味引き立つ香りUP製法」を活用した商品を投入。同技術は、香りの強さとおいしさは強く相関することから、香りをより持続させることでおいしさも長持ちさせるというもの。

家庭用冷食では「今日のおかず 若鶏の竜田揚げ」「焼きおにぎり」のリニューアルや、新商品「おうちおつまみ やきとり」で同技術を活用する。

〈冷食日報 2018年7月23日付より〉