ライフフーズは18年を“冷凍果実元年”にするとして今春には家庭用の品ぞろえを拡充、秋には業務用でも手を打つ。新産地開拓ではベトナム、欧州への取り組みを進める方針だ。矢野良一社長に前年度の概況と今期の方針について聞いた。

17年度の売上高は131億9,500万円で前年比3.3%減、利益は前年比若干下回った。そのうち冷凍食品の売上高は123億5,000万円で0.7%減。家庭用と業務用の売上構成比は32:68と、冷凍果実の売上拡大によって家庭用が4ポイントほど拡大した。

16年の北海道の台風被害の影響で17年度上半期は国産品が伸び悩んだ。下半期は低温による青果の高騰で、葉物・青物の凍菜に特需があった。ホウレン草は台湾や中国産品を可能な限り手当てした。

小分け包装の市川センター(千葉)は人手不足が解消せずフル稼働には至っていない。人件費など諸経費の上昇もあり、売上・利益にも影響した。現在、5ライン中4ライン稼動しているが今後、機械化を進める方針だ。国別の取り扱い構成比は重量ベース(以下同様)で、国産が20%、中国30%、米国20%、インドネシア10%、タイ5%、以下、台湾、ペルー、エクアドル、ベトナムなどが続く。品目別に見ると特に好調だったのはむき枝豆(中国・インドネシア)、ホウレン草(国産、台湾、中国)で、それぞれ2桁増。中国産レンコン、ベトナム産ヤングコーン、エクアドル産ブロッコリーも増加した。

コロッケは20%以上の伸び、新規商材の家庭用ハッシュドポテトも好調だった。

苦戦品目は原料不足だった北海道産ナチュラルカットポテト、同カボチャ。中国産さといもも苦戦した。国産ポテトについて「北海道の台風被害で、輸入品に切り替えたユーザーを取り戻すのに苦労している。地道に販売努力して復活させたい」と話す。

注力分野のフルーツは40%以上の伸び。カナダ・米国産ブルーベリー、タイ・ペルー産マンゴー、チリ産ブドウ、そのほかミックスフルーツ――と全般的に好調だった。

18年度は売上高133億円、前年比1%増を見込む。利益は好業績だった16年度を超える予算立て。第1四半期は売上高が4%減と前年を下回ったが、7月までには前年並みに回復した。

国産ホウレン草などは低温の影響で生育が後ずれし、収穫と加工の不均衡が生じたため現状も不足傾向だ。家庭用フルーツでは今春、小容量(150~170g)の縦型パッケージで5アイテムを新発売した。一部CVSで採用されるなど順調。波及効果によって、ぶどうや従来型の350g商品も底上げされている。

産地開拓で今期以降、注力するのはベトナムと欧州。すでにベトナムでは複数の取引関係を築き、さらに深めていく考えだ。揚げ茄子、さつまいものほかヤングコーンは専門工場との取引を1年ほど前から始めた。今期ライチも手掛ける予定だ。

「中国1国では難しくなってきた部分を補完するため、生産設備やスタッフが整い日本規格に合った商品が作れること、原料が豊富でバラエティのあること――の観点からはベトナムだと思う」と話す。

欧州については「大量生産型のため日本のきめ細やかな規格に合わせるのは難しい面もあるが、いくつか目途が立ちつつあるエリア・工場がある」という。ブロッコリー、インゲン、フルーツなどすり合わせを進めているところだという。

国内調達拠点も徐々に広げていく構えだ。6月に業務用として発売した新商品「カリフラ」が業界の話題となっている。カリフラワーを細かく刻んでごはん風にした商品。低糖質、低カロリーの食材として「メニュー化を検討している事業者は多い」と見る。市場でも健康食材として認知が広がりつつある。

家庭用フルーツの販売拡大を業務用にも波及させる。今夏は500gシリーズにライチ(ベトナム)、ゴールデンパイナップル(コスタリカ)、ストロベリー(チリ)を発売した。

〈冷食日報 2018年8月3日付より〉