尾家産業が新・東京支店竣工、最新の災害対応・業務合理化機能備えた高機能施設

東京・平和島の大型物流施設「ダイナベース」
〈9月16日から稼働〉
尾家産業は9月16日、東京支店を東京・平和島の大型物流施設「ダイナベース」内に移転し、稼働開始する。

8月27日、同所で竣工披露宴が開催され、得意先や納入メーカー関係者ら、400人あまりが参集した。

新・東京支店は、日本自動車ターミナル株式会社が先ごろ東京都大田区平和島で竣工した京浜トラックターミナル「ダイナベース」を賃借して移転するもの。「ダイナベース」は、災害に強い免震構造に加え、72時間対応の非常用自家発電を完備し、東京都の災害広域輸送基地に指定されている。また、充実したアメニティ、40ft コンテナ車対応のダブルランプウェイ方式を採用している高機能な施設だという。

開所式であいさつした尾家亮会長は「新・東京支店は、先月竣工したダイナベースの1階部分すべてをお借りする。災害対応や業務合理化等の設備を備え、4,000坪以上と当社でも最も大きい支店となる。これにふさわしい業績が必要であり、皆様のご要望にお応えしたい。

52年前と、半世紀以上前に私が中野区上高田に小さな東京営業所を作ったときは、1カ月でわずか100万円の売上だったが、歴代の所長・支店長・社員の頑張りもあり、東京支店は年間売上高180億円と大きく成長した。皆様のお役に立つことが一番の役目であり、世界を代表する東京市場で外食産業の一員としてより存在感ある会社に成長したい」など述べた。

得意先を代表してあいさつしたダイナックホールディングスの若杉和正社長は「6月の阪南支店新築移転に加え、東京支店移転と東西で大きな両輪ができお祝いしたい。当社は外食産業の中で、最高品質の商品・サービス・空間をお届けすることを1つの合言葉に運営しているが、なんと言っても料理が大きなポイントであり、尾家産業様は企画・調達・配送・物流とSCMを支えていただいているパートナーだ。

尾家産業様のホームページを見ると社訓に『現状維持即落伍』という言葉がある。固い言葉にも感じるが、非常に平易で大事なことだ。我々の仕事は環境変化が早く、消費者もさまざまな情報を持ち嗜好の多様化が進んでいる。立ち止まるともう取り残されてしまう環境にある。今後も手を取り合い切磋琢磨し、世の中に遅れず業界発展に資する関係でありたい」とした。

また、仕入先メーカーを代表してあいさつしたテーブルマークの川股篤博社長は「現在の尾家産業様の東京支店は、46事業所最大の売上規模と聞いている。先ほど52年前は小さかったという話があったが、04年3月に、旧東京支店と足立営業所、中野営業所を統合し、業容拡大と顧客の成長に対応なされた。会長様・社長様が統廃合会議で1年にわたり検討し、過去にない大きな施策として課題を1つ1つ解決し、1年後は売上高122%、8億円増収という成果を収められた。

決して一朝一夕ではなく、物流等多くの困難を克服し、組織がためにも時間をかけたチーム尾家としての気概・努力の結果だろう。今回14年ぶりの移転で、松林支店長(松林克次執行役員東京支店長)中心としたメンバーで検討し、感慨深い思い出おられると思う。秋季提案会もスタートし、明日は東京で開催される。ファミリーの一員として提案会を盛り上げ、秋冬~年末商戦を勝ち抜きたい」など述べた。

鏡開きの後の祝宴では、乾杯のあいさつをケンコーマヨネーズの炭井孝志社長が、中締めのあいさつは尾家産業の尾家啓二社長と松林克次執行役員東京支店長が行った。

【新・東京支店の概要】
▽所在地=東京都大田区平和島2丁目1番1号京浜トラックターミナル内「ダイナベース」1F
▽建坪=4,053坪(冷凍庫746坪、冷蔵庫976坪仕分エリア含む、常温庫630坪、事務所123坪、他)
▽温度帯=冷凍(-18℃、-25℃)2温度、冷蔵(5℃、10℃)2温度帯、ドライ(定温)
▽設備=ドックシェルター58基、DAS(DigitalAssorting System)、VS(Voice System)
▽アクセス=東京モノレール流通センター駅徒歩8分、首都高速羽田線平和島インター500m
▽稼働日=2018年9月16日

〈冷食日報 2018年8月28日付より〉