セブン-イレブン、冷食でカップ容器を採用 「炒め油香るチャーハン」「バター香るエビピラフ」発売

「セブンプレミアム 炒め油香るチャーハン」(上から)
〈業務用レンジ調理も可能、冷食で昼間の即食ニーズ開拓〉
セブン-イレブン・ジャパンは、客数増を目指し客層や食場面の拡大を図る一環として、冷凍食品でカップ型の新しい容器形状・容量を採用した米飯「セブンプレミアム 炒め油香るチャーハン」「同 バター香るエビピラフ」(各170g/198円税抜)を発売し、冷凍食品における“即食”ニーズ、特に昼食市場を開拓する。11月20日、関東・東北の一部のセブン-イレブン約7,000店で先行発売する。
「セブンプレミアム 炒め油香るチャーハン」(正面)

「セブンプレミアム 炒め油香るチャーハン」(正面)

27日、東京ビッグサイトで2018年秋季商品展示会を開催し、石橋誠一郎取締役執行役員商品本部長が報道向けに商品政策等を説明した。

同社では18年度上期、3月に「セブンプレミアム すみれチャーハン」、6月に「蒙古タンメン中本 汁なし麻辛麺」と、有名店コラボの冷凍食品を発売。「すみれチャーハン」は、発売4週間平均で1店舗当たり2.1個/日を販売し、既存チャーハン商品の4倍の販売数に拡大。さらに「蒙古タンメン中本汁なし麻辛麺」は発売4週間平均で1店舗当たり3.7個/日で、購買データでは、3月~5月の冷凍食品の購買履歴がなかった人の購入が39.7%と、新規顧客の開拓に成功。石橋本部長は「今まで冷食を購入していなかった若年層男性に届く施策を行い、その層の冷食購買が一気に変化し、著しく伸びた。きっかけづくりでどんどん拡げられる手応えを得た」という。

今秋は、簡便性と食シーンの拡大を狙い、冷凍カップ米飯2品を、当初関東・東北の7,000店舗で発売し、順次拡大を図る。

石橋本部長によれば、冷凍食品の現状の課題は、売れる時間は「夜」が中心で「昼」は低調、また、売れる立地が限定され、オフィス立地では販売低調なことだという。その一因として、冷凍食品の中でも米飯はこれまで、大容量で袋入りの商品が多く、レンジ加熱も含めて家庭での喫食を前提としていた点が挙げられる。今回の新商品は、冷凍食品においても「買ってすぐに食べたる」というCVS(コンビニエンスストア)ならではの“即食”ニーズに対応するもの。カップのままレンジ調理が可能で、皿に移したり皿を洗ったりする必要がない上、市販の冷凍食品では珍しく、店頭の業務用レンジ(1,500ワット)にも対応。オフィス立地も含めて、昼食時の冷凍食品販売拡大を目指す。

実際、仙台東地区84店舗でのテスト販売では、チャーハン/ピラフの販売が5倍に拡大したほか、従来品と比較し昼・朝にも販売が伸び、新しい食場面客層の拡大に繋がる結果を得ているという。

今回の2品は中身にもこだわり、「炒め油香るチャーハン」は、高温で炒めることで、パラっとした香りのよい本格的なチャーハンを実現し、具材のチャーシューがシンプルな味のチャーハンの味を引き立てるアクセントになるようにした。「バター香る海老ピラフ」は、炒めた米をブイヨンとともに炊き込み、本来の工程にこだわることで本格的な味わいを実現。芳醇なバターの香りが食欲をそそる仕立てとした。共に製造/販売メーカーは味の素冷凍食品。

〈冷食日報 2018年9月28日付より〉