首都圏・関西圏スーパー35店舗 配荷率トップは味の素冷凍食品「しょうがギョーザ」/18年・秋の冷食日報店頭調査

〈餃子商品が配荷率上位に〉
冷食日報編集部は、今年10月下旬~11月上旬、主要スーパーの首都圏25店舗・関西圏10店舗を対象に、家庭用冷凍食品の主要な秋季新商品について、店頭配荷状況(カバー率)を調査した(関連資料8~10面)。その結果、配荷率1位は味の素冷凍食品の「しょうがギョーザ」、2位がイートアンド「【大阪王将】羽根つき餃子」と、餃子商品が上位に立った。調査対象とした商品は、今秋発売された家庭用冷凍食品新商品(リニューアル品除く)18社146品とした(前年同期は19社127品、今春の同様の調査では17社131品)。

今秋の新商品の店頭取扱状況で、総配荷点数は650点で、前年同期と同点数だった。近年では、秋季は2015年に828点、春季では2017年に945点と配荷点数が多かったが、それらと比較するとやや少ない。また、凹凸はあるものの、このところ総配荷点数は減少傾向にあるように見える【表1】。

内訳を見ると、首都圏25店舗の配荷点数は前年比6点増の533点、関西圏10店舗の配荷点数は6点減117点で、こちらも前年同期と大きな変化はなかった。

3割以上の店舗に配荷されていた商品は14品と、前年同期の15品、今春の16品と概ね同水準だった。一方、2割以上の店舗に配荷されていた商品は36品で、前年同期の35品と同水準だが、今春の48品よりは少なくなっている。

【表2】に、今回の調査における配荷率上位24位までの29品をまとめた。

商品別の配荷率で1位となったのは、味の素冷凍食品の「しょうがギョーザ」で、35店舗中31店舗で確認。配荷率は88.6%と高水準だった。家庭用冷凍食品で最も売れている同社「ギョーザ」のバリエーション商品で、期待度の高さを伺わせた。

2位には、同じく餃子商品であるイートアンド「【大阪王将】羽根つき餃子」がランクイン。売れ筋商品を水なし・油なしに加え「フタなし」へと進化させ、新商品として発売した商品。同率4位にも、クオリティアップして新商品として発売した同社「【大阪王将】ぷるもち水餃子」が入っており、餃子・水餃子の大型商品が配荷率上位を賑わせた。

3位はマルハニチロ「王様のソテーピラフシーフードと香り立つバター」が、6位にはニチレイフーズ「炒めタッカルビ飯」と米飯2品も上位にランクイン。近年、有力メーカー各社が炒飯の商品開発を進め、冷凍食品業界では“炒飯戦争”と言われたほど、品質・販売での競争が進んだ。それが落ち着いてきたところで、異なる切り口の米飯商品として注目を集めている。

同率4位には味の素冷凍食品「『味からっ』やわらか若鶏から揚げ〈ふっくら鶏むね〉」が入った。同社によれば、2017年の冷凍から揚げ市場は10年比61%増と大きく拡大しているところ、冷食市場で「むね肉」商品が少ないことに着目した商品。たれづけから揚げに着目した同率11位の日本水産「【今日のおかず】若鶏の旨だれ」とともに、引き続きから揚げの注目度も高そうだ。

【今回の調査対象店舗(計35店舗)】
〈首都圏地区=25店舗〉
赤札堂深川店、アピタ桶川店、イオン津田沼店、イトーヨーカドー武蔵小杉店、いなげや所沢西武園店、いなげや秋津駅前店、たいらや(エコス)小平店、オーケー国分寺店、オリンピック三ノ輪店、カスミオリナス錦糸町店、京王ストア高幡不動店、サミット石神井公園店、西友鶴見店、相鉄ローゼン新子安店、ダイエー新松戸店、東急ストア中目黒店、東武ストア西国分寺店、ピーコックストア青山店、ベイシア野田さくらの里店、マミーマート南柏店、マルエツ越谷レイクタウン店、メガドンキホーテ三郷店、ヤオコー所沢北原店、ライフ平和台店、リブレ京成八千代台店
 
〈関西地区=10店舗〉
イオンスタイル伊丹店、イズミヤ天六樋之口店、イトーヨーカドーあべの店、オークワ南摂津駅前店、関西スーパーあ中央店、生協コープこうべシーア店、阪急オアシス天六店、平和堂アル・プラザあまがさき店、万代桃谷駅前店、ライフ京橋店

〈冷食日報 2018年11月22日付より〉

表2=18年秋発売の家庭用冷凍食品店頭導入率上位品