中村屋は1月14日、「中華まんミュージアム」の先行見学会を実施した。同施設は25日オープン予定。昨年8月に稼働した武蔵工場(埼玉県入間市)に隣接し、工場の実際の製造ラインや同社の歴史などを知ることができる。すでに3カ月先まで予約が埋まっており、注目度の高さをうかがえる。見学会当日は、地元の入間市狭山小学校に通う児童ら約20人が参加した。

見学施設は地元からの要望や、直接顧客と触れ合う機会を作るために設置した。見学施設のコンセプトは「リビングで過ごす心地よさ、家族での美味しい思い出」。幼稚園や小学生の子どもを持つファミリーをターゲットとしている。入場料は無料で、電話やインターネットで予約を受け付ける。同社の鈴木達也社長は「中村屋を知ってもらい、魅力を伝えたい」と話す。メインキャラクターには、絵本作家のやなせたかし氏がデザインした、同社の中華まんキャラクター「ニック」と「アン」がさまざまな場所に描かれている。年間利用者は、一般から6,000人、地域や取引先らは3,000人を見込む。

見学は主に4つのゾーンを回る。まず、見学者は第1のゾーン「シアター」で、同社の歴史などを映像で紹介。1927年に創業者の相馬夫妻が中国に旅行した際に見た包子(パオズ)を日本人向けに改良して売り出してから、日本の中華まんの歴史が始まったという。以後、ピザまんやカレーまんなどバラエティある商品を投入してきた歴史などを説明した。

ミュージアムから連絡通路を通ると第2のゾーン「工場見学」がある。見学通路から生地を作る様子や、発酵させて蒸す工程、包装や商品の検査、箱詰めなどの作業を見学する。1日当たりに作られる中華まんは約40万個。パートなどを含めた従業員数は90人ほどで、「他の工場よりも少ない」(佐良土理文常務)という。実際、工場内に人の姿は少なく、箱詰めなどの多くの作業はロボットアームなどが行っていた。その模様に子供たちは驚きの声を上げる。途中の通路には肉まんができるまでの様子も描かれていた。
工場の製造ラインを見学

工場の製造ラインを見学

通路には肉まんができるまでの様子が描かれている

通路には肉まんができるまでの様子が描かれている

見学を終えると、中華まんのおいしさのポイントや展示、ゲームなどがある「おいしさゾーン」へ。中華まんの具材を組み合わせて作るパズルのようなゲームや、タッチモニターを使って中華まんの具材を生地に包むスピードを競い合うゲームもあった。中でも楽しそうに行っていたのは自分で描いたオリジナルの中華まんが投射される壁面メディアアートだ。自分の肉まんがモニター上に映し出されると指さして喜ぶ姿もあった。

自分で描いたオリジナルの中華まんが投射される壁面メディアアートも

自分で描いたオリジナルの中華まんが投射される壁面メディアアートも

最後のゾーン「キッチン」では「本格ジューシー肉まん」の試食が行われ、子供らが肉まんを口いっぱいに頬張る姿があった。参加者からは「肉まんが美味しかった」「楽しかった」などの声が上がり、会は終了した。
 
武蔵工場は約100億円を投資して設置。生産能力は約30%増えている。生産の効率化や省人化に加え、新たな生産管理システムで、トレーサビリティやフードディフェンスなど、高い品質保証体制を構築している。
 
〈冷食日報 2019年1月16日付より〉