オフィス等で飲料・パン・冷凍食品などを無人販売 ソフトバンクが新サービス「スマートマルシェ」提供開始

〈年度内に1000拠点以上に拡大へ 社割サービスも検討〉
ソフトバンクはオフィスや工場などで菓子や飲料、パン、冷凍食品などを無人で販売するサービス「スマートマルシェ」の提供を5月22日から開始した。企業の福利厚生の一環として訴求する。セルフレジ用のタブレットや決算端末を利用しており、早朝や夜間、昼食時でも気軽に商品を購入できる。

支払いはQRコード決済の「PayPay」に加えて、「Suica」などの交通系電子マネーでも行える。サービス提供開始から短期間で多くの企業に導入しており、設置の目標は2019年度中に1,000拠点以上を目指す。

商品はソフトバンク側で選定する。スナックやカップ麺、パンに加えてマスクなどの日用品もそろえる。冷凍庫を設置すればライスバーガーなど即食性の高い冷凍食品も購入できる。現金を使わないため価格の設定は1円単位で行える。担当者は「価格の都合で今まで置けなかった商品をそろえられる点はメリットの一つ」と話す。

リアルタイムで在庫管理を行なっており、在庫率を見て適切なタイミングで商品を補充している。企業によっては買い物場所が近くにないこともあり、無人で手軽に菓子などを購入できるようにして社員の満足度向上に寄与する。「交通系電子マネーなら都心で働く人の多くは持っていると思う。他には少ない決済方法を使える点は強みになると思う」(担当者)。

導入条件は月商2万5,000円以上で、設置フロアの人数は100人以上を目安としている。他の企業とワンフロアを共有しているなど、設置環境によっては100人以下でも導入を検討できる。設置や運用は無料で、電気代は設置企業の負担となる。今夏には社員割引で商品を販売できるサービス(割引額は設置企業負担)もリリース予定だ。

現在は東京23区内のみで展開をしているが、将来的には広域展開も視野に入れているという。

〈冷食日報 2019年6月11日付〉