横浜冷凍、つくば物流センター竣工で収容能力100万トン突破

横浜冷凍「つくば物流センター」
〈圏央道沿線6カ所目で茨城県初進出、人・もの・地球に優しいセンターに〉
横浜冷凍は、茨城県つくば市に「つくば物流センター」を竣工し、27日、現地で竣工式を執り行った。同社として関東で13拠点目、圏央道沿線で6拠点目となるセンターで、首都圏の物流網を広域にカバーするネットワークを構築。庫腹(収容能力)は約2万5,000トンあり、同センター竣工により、同社グループとしての国内外収容能力は100万トンを突破した。

つくば市は圏央道と常磐道が交差する物流の要衝で、多くの食品メーカーの工場が集積。近隣には北海道と関東を結ぶ大洗港があり、フェリー貨物保管拠点としての可能性も見込む。

設備面では、庫内の冷却方法に自然対流冷却方式の長谷川鉄工製「Yuricargo(ユリカーゴ)」を初めて採用。温度変化が少なく、乾燥や冷凍焼け、色あせがほとんど発生せず、長期保管を可能とした。プラットホームには外気・塵の侵入を防ぐ高能率陽圧除湿空調システム「DEMS」(長谷川鉄工製)を採用。

また、電動式移動ラックとカーゴナビゲーションシステムを同社で初めて全フロアに配置し、省人化を進めたほか、トラック予約受付システムの導入、フードディフェンスシステムの完備、自然冷媒(NH3/CO2)冷凍機の採用、屋上太陽光発電システムの設置など、人・もの・地球に優しい冷蔵倉庫とした。これらにより、国土交通省の定める物流総合効率化法の認定を受けた(同社3拠点目)。

神事後の記念式典であいさつした吉川俊雄会長は、要旨次のように述べた。

横浜冷凍・吉川俊雄会長

横浜冷凍・吉川俊雄会長

吉川会長=当社は既に圏央道沿線に5つのセンターを稼働しており、当初は常磐道まで進出しようと思っていなかったが、幸手物流センターを建築中に(常磐道と圏央道を繋ぐ)つくばJCT が開通し、そこから千葉の大栄・成田へも圏央道が伸びた。圏央道で東名・中央・関越・東北・常磐と幹線道路が結ばれ、さらに北関東・東関東自動車道へも繋がっており、つくばが関東と東北・北海道を結ぶ主要拠点になるのではないかと地図を見ながら思った。
 
道路のみならず、港湾は茨城の大洗・那珂湊・日立・鹿島港、千葉の銚子港、空港も茨城・成田空港と、陸海空の物流が集中するのではないかと予感し、土地を購入した。入札は当社のみで、お陰様で最低入札価格で土地を取得できたので、結果的についていた。当センターはさまざまな意味で、横浜冷凍のランドマーク的存在になるのではないかと自信を持っている。ここは初めて、一番というものがたくさんある。
 
まずは当センターにより、当社グループでの保管能力が100万トンの大台に達した。また、当社が茨城県・常磐道沿線に初めて進出したセンターとなる。前述のように、茨城県の物流は今後伸びるであろうと思われるが、低温物流の過疎圏で、日本冷蔵倉庫協会のデータでは冷蔵倉庫が11万5,000トンほどしかない。
 
当センターの約2万5,000トンが加わっても14万トンほどで、茨城県全体でも当社の他の圏央道沿線5センター合計の13万トンと同じくらいしかない。将来の物流の伸びを考えると今も心強く思っている。
 
そして令和になってから当社初、松原(弘幸)社長就任後初の冷蔵庫だ。設備的には奥村組様が初めて当社の冷蔵庫建築に携わり、冷凍庫は自然冷媒(NH3/CO2)使用の長谷川鉄工製「NiCRES」、自然対流冷却方式の長谷川鉄工製「Yuricargo」それぞれの1号機を導入、そして当センターで当社グループの太陽光発電能力が5メガワットを超えた。
 
こうした1番・初めてが重なったのは、経営の神様が降りてきて、そろそろ初心に帰り、新しい時代の低温物流を考えろというお達しなのではないかと思う。100万トンの低温物流を駆使して、今後の物流をどうするか考えていきたい。
 
10月からは第7次中期経営計画がスタートし、現在策定中だが、一番基本的なコンセプトは従来取り組んだ5S活動を卒業して、2030年を目標にしたSDGs に取り組もうと計画している。そのためにも、今日お集まりの(センター竣工のかかわった)皆様の技術・ノウハウをお借りし、今後もお互いに低温物流発展に取り組んでいただきたい。
 
【センター概要】
▽住所:茨城県つくば市みどりの東8番1
▽構造:鉄筋コンクリート造3階建・一部鉄骨造
▽敷地面積:1万5,514平方メートル
▽延床面積:2万0,273平方メートル
▽庫腹トン数:2万4,725t(F級2万4,161t+C級564t)。
 
〈冷食日報2020年2月28日付〉