KSP-POSのデータによれば、2020年第8週(2月24日~3月1日)、スーパー・生協の加工食品合計売上高(金額ベース)は前年同期比19.4%増と2割近い伸びとなった。

新型コロナウイルス感染症の影響から、外出を控えるなどの影響が既に出ていたその前の第7週(2月17日~23日)は1.4%増に留まっていた。政府が全国の学校の臨時休校を要請したのが2月27日であり、そのことが学校給食の代わりの食品需要を押し上げたのみならず、消費者に事の重大性を伝えるメッセージとなり、食品備蓄需要を呼び込んだ可能性がある。

KSP-POS(対象:全国のスーパー・生協1,035店舗)の2020年第8週の加工食品全カテゴリー合計の売上高は、前年同期比19.4%増となった。伸長率が50%以上増と特に高いカテゴリーを挙げると(売上金額順)、米56.4%増、インスタント袋麺70.1%増、調理済みカレー70.3%増、ソースミックス(パスタソースなど)66.1%増、スパゲッティ88.3%増、乾麺97.6%増、プレミックス52.3%増、包装餅53.7%増などとなっている。

政府が3月2日からの学校の臨時休校を要請したのが2月27日のことで、食品スーパーの棚が空になる出来事が報道などでも話題となった。本紙「冷食日報」による食品メーカー、卸筋への取材では、学校給食代替需要による押し上げがあったのではという声も聞かれたが、米やプレミックスのように、単純に給食代替とは見なしづらいカテゴリーも大きく伸びている。

一方、菓子パンが9.5%増、食パンが7.9%増と(充分伸びているが)比較的伸び率が高くなく、長期保存が可能などの大きく伸びたカテゴリーの特性から考えても、全体としては臨時休校開始とは無関係の備蓄需要も相まって押し上げたという見方ができそうだ。

〈冷食も総じて伸長、麺・米飯が高伸長〉
第8週の冷凍食品の売上高は合計で33.1%増、カテゴリー別では冷凍調理25.3%増、冷凍麺42.4%増、冷凍米飯46.7%増、冷凍農産35.9%増、冷凍ピザ・グラタン類33.7%増と、前述の品目には及ばないものの、いずれも大きく伸長した。その前の第7週は、加工食品全体で1.4%増のところ、冷凍調理2.2%増、冷凍麺8.6%増、冷凍米飯9.8%増、冷凍農産1.4%増、冷凍ピザ・グラタン類3.7%減で、冷凍麺・冷凍米飯については比較的伸長率が高かった。

昨年は大型台風などの自然災害が多発する中、「以前とは異なり、冷凍食品が備蓄需要と思われる購買行動で予想以上に伸びた」(大手卸幹部)という。家庭の冷凍庫の保管スペースには限界があるものの、長期保存が可能という利点も備えており、備蓄需要の押し上げがあったと見られる。また、子どもでも火を使わなくてもよいレンジ調理のみの簡便性を備えた商品も多く、冷凍食品は学校給食代替需要も捉えていると見ることができそうだ。

〈冷食日報2020年3月10日付〉