新年度を迎えた4月1日、冷食メーカー各社も本来なら入社式を行い、新入社員を迎え入れるはずだが、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、各社中止や延期の対応を余儀なくされた。ニチレイはグループの入社式を中止し、大櫛顕也社長の訓話を動画配信。日本水産とマルハニチロは実施時期を定めずに延期とした。テーブルマークも最終的に中止を決めている。

〈ニチレイ大櫛社長「難局乗り越えられる」〉
ニチレイグループは4月1日の入社式を中止し、大櫛顕也社長の訓話を動画で配信した。新入社員はグループ合計117人。
ニチレイグループの新入社員数内訳

ニチレイグループの新入社員数内訳

大櫛社長は「ニチレイグループは2019年度から3カ年の中期経営計画「WeWill 2021」をスタートした。2年目となる2020年はこれまでの規模を上回る成長投資を計画に織り込み、最終年度の目標達成に向けた重要な1年となる。そういった中、今年に入り大きな環境変化をもたらしたのが、新型コロナウイルス感染症の拡大だ。皆さんにとっても、不透明で不確定な事業環境の中からのスタートになるが、私たち一人ひとりが力を結集させ、なすべきことを着実に実行していくことで、この難局を乗り越えていけると確信している」と述べたうえで、心がけてほしいこととして2つ挙げた。
 
1つ目は「どんな仕事にも誠実に向き合い全力で取り組む」こと。様々な業務の中で思い悩むことがあるだろうが、何事にも誠実に取り組めば、必ず今まで見えなかったことがわかってくるはず。まずは「凡事徹底」で誠意をもって任された仕事を全力で取り組んでほしいとした。

2つ目は「失敗を恐れず挑戦する」こと。挑戦しないと、現状維持はできても成功を勝ち取ることはできない。仮に思い通りにならなくても、失敗から学ぶことで次なる挑戦への糧となる。当事者意識を持ち、自ら積極的に「挑戦」していくことで、新しいニチレイを創っていこうと話した。
 
〈味の素冷食は短縮、日水・マルハニチロは延期〉
味の素冷凍食品の新入社員は25人。入社式を行ったが時間を短縮、感染拡大防止に十分配慮した。
 
日本水産は新入社員34人(内訳は男性24人、女性10人。学歴別では大学院卒9人、大学卒15人、高校卒10人)入社式は延期とし、新入社員研修は例年より規模・期間を縮小して実施する方針だ。
 
マルハニチロは新入社員75人(男性47人・女性28人)が入社。入社式は延期した。
 
〈極洋井上社長「失敗こそが財産になる」〉
極洋は新入社員30人が入社した。総合職23人、一般職7人で、男女別内訳は男性19人、女性11人。同日入社式を開催し、井上誠社長は要旨次のように訓話した。
 
井上社長=新型コロナウイルスの問題で、周りが非常に厳しい状況、先が見えない状況での入社式で、皆様にとっても、我々にとっても記憶に残る入社式となるだろう。全員がマスクをしている入社式というのは初めてだ。
 
当社は昭和12年に捕鯨会社としてスタートし、それから83年の歴史を持つ。ただ、食品会社としては伸びしろの非常に多い会社だ。極洋が今力を入れているのは食品部門を拡大していくこと、そして海外事業の強化だ。早く皆さんが一人前になって、共にこの極洋をよりよい会社にするよう頑張っていきたい。
 
極洋は若いうちから仕事を任せるのが社風の1つだ。上手くいくことはあまりなく、失敗することが多い。しかし、その失敗こそが皆さんの財産となる。若いうちの失敗はお金を払ってでも買えと言われているくらいに貴重であり、その時の失敗が後々、判断材料、教訓となる。いろいろなことにチャレンジして、失敗を繰り返して成長していってほしいと思う。
 
最後に、当社の社員として、社会人として自覚をしっかりと持ち、皆さんが極洋とともに大きく成長しながら、実りの多い社会生活を送られることを祈念しまして、私の挨拶とする。
 
〈冷食日報2020年4月2日付〉