三菱食品 ご褒美デザート「&“me time”フローズンデザート チーズケーキ」や冷凍ミール「ララ・キット」鮭と5種野菜の煮びたしなど発売/2021年春季新商品

三菱食品「&“me time”フローズンデザート チーズケーキ」
三菱食品は2021年春、低温オリジナルブランド「&“me time”(アンドミータイム)フローズンデザート」シリーズから新商品2品を、冷凍ミールキットの「ララ・キット」からは新商品7品・リニューアル品2品の計9品を3月1日、全国で発売した。

「アンドミータイム」は、30〜50代の女性をターゲットにした「ご褒美デザート」ブランドとして2018年秋から展開。現在は「フローズンデザート」という新たなカテゴリー開拓を目指しており、2021年春もフローズンの「チーズケーキ」、「マンゴーのフローズンケーキ」の2品を投入し、現在計5SKUで展開している。

低温事業本部商品オフィス商品開発ユニットの浅沼悠希ユニットリーダーは「海外では“フローズンデザート”カテゴリーの市場が盛んだが、国内では高級アイスクリームや、アイスクリームでデザートを志向するものはあるものの、フローズンデザートという市場が確立していない」と話す。

また、スーパー等でもチルドデザートの市場が大きいが、実際はいわゆる“フローズンチルド”(フロチル)の商品も多い。同社ではアイスクリーム、フロチルとも異なる“フローズンならでは”のデザート市場の確立を目指している。浅沼ユニットリーダーは「『ララ・キット』も同様だが、卸企業として、大手メーカー様が着手していない市場形成を狙っている」という。

「アンドミータイム フローズンデザート」ブランドの今後について浅沼ユニットリーダーは「現状、アイスクリーム売場での扱いも多いが、面展開でフローズンデザートコーナーを作って下さる店舗では動きがいい。アイスやチルドとは異なる『フローズンデザート』としての認知度を高めていく仕掛けを販促物など含めて売り場で進めていきたい。また、スイーツの流行はコンビニエンスストアから派生するケースが多く、容量・価格・形態含めコンビニエンスストア市場も睨みながら開発していきたい」という。

〈冷凍ミールキット「ララ・キット」一新〉
冷凍ミールキット「ララ・キット」ブランドは、ミールキット市場が拡大傾向にある中で2021年春、一新しての発売となった。同品はカット野菜と肉や魚介、タレがひと袋に入ったミールキット(冷凍おかずセット)。この市場はコロナ禍以降も市場が拡大しており、生活様式の変化に合わせて2020年11月には単身世帯向けの個食タイプを発売した。いずれもIQF(バラ冷凍)仕様で、解凍の必要なく冷凍のままフライパン調理ができる簡便性も特長だ。今回は、2人前用の「For シェア」シリーズ(税別希望小売価格698円)と、個食用の「For me」シリーズ(同398円)の2つのシリーズから、それぞれ新商品・リニューアル品を発売した。

三菱食品「ララ・キット For me」シリーズ(写真は「鮭と5種野菜の煮びたし」)

三菱食品「ララ・キット For me」シリーズ(写真は「鮭と5種野菜の煮びたし」)

 
「For シェア」シリーズからは、新商品3品・リニューアル品2品を発売。同シリーズは、50〜70代の夫婦世帯、親子世帯をターゲットとし、料理経験が豊富な世代に簡単ながらも美味しく仕上がる工程を楽しんでもらえる「楽しく手間抜き」をコンセプトとした。
 
従来はより若い家族世帯向けに「For family」シリーズを展開していたが「60代以上の方々はこうした商品に抵抗があると考えていたが、調査をすると実際はそうではなかった。今回はあえて子どもも食べられるメニューから、大人向けのメニューを揃えた」(浅沼ユニットリーダー)という。
 
「For me」シリーズは、30〜40代女性を主なターゲットとし、「ラクして外食・専門店の味」をコンセプトに、比較的凝ったメニューをコンビニエンスストアでも手軽に手に入る豆腐などの食材を加えて完成させることで、手作りの満足感と作り手の個性が出せる仕立て。浅沼ユニットリーダーは「調理経験がまったくない方向けではなく、食材を足すことで手作り感に加えボリューム感も出せるよう設計した」という。
 
2020年秋は畜産系商品4品を発売していたが、今回は水産系商品の新商品4品を発売。既存品と合わせて計8品での展開となり、ミールキット市場では数少ない和食をはじめ、外食店のようなメニューが自宅で簡単に作れる。
 
今後の展開について浅沼ユニットリーダーは「もともとパッケージのQRコードで作り方動画を視聴できるようになっている。その動画を売場で流すなどで活用し販促に繋げたい」という。
 
〈冷食日報2021年3月17日付〉