コロナ禍に冷凍商品の提案を開始する外食企業は少なくない。ハンバーグが人気のレストラン「つばめグリル」を展開するつばめ(東京都港区)も、新型コロナウイルスにより冷凍のハンバーグなどを2021年1月に発売した。

自社ECのみの販売だが、発売初日はわずか5分で売り切れるほどの引き合いだった。企画部営業企画スタッフの熊谷正康氏に聞いた。
つばめ 企画部営業企画スタッフの熊谷正康氏

つばめ 企画部営業企画スタッフの熊谷正康氏

――冷凍食品の市場をどう見ていますか
 
市場としては始めたばかりなのでどうなっているかは探りながら取り組んでいます。私たちはレストラン主体なので、新型コロナウイルスがまん延しなければやらなかったと思います。同業他社でも提案は広がっていますね。自宅で贅沢したいというニーズは多くなっていて、家族との食事機会が増えています。その中で選んでいただければと思います。
 
――発売のきっかけは
 
ゼロからのスタートでした。この時代背景の中で、会社としても強化しなければと考え、「フレッシュつばめ便」として提案することにしました。位置づけとしては凍結流通品です。商品は「つばめ風ハンブルグステーキ&北海道産かぼちゃのポタージュスープセット」などを扱っています。
 
2020年春にSNSで当社のハンバーグのレシピを公開した後、SNSを通じて「また食べたい」という声を多く頂きました。当社の店舗は東京や神奈川での出店が中心です。最近では旅行や出張の機会も減り、遠方の方が食べにくい状態です。こうした声に応えられればと思い、実験的に取り組んだのが今回の商品です。
 
外注はせずに社内にあるリソースを活用しています。社内にある急冷機で商品を冷凍し、ECサイトの立ち上げや商品の発送作業も自分たちで取り組んでいます。緊急事態宣言下の6月から本格的に開発をスタートしました。一時休業している店舗もある中で、できることを進めました。
 
――反響はどうでしたか
 
ECでの発売は1月16日です。告知はSNSとプレスリリースの配信だけでしたが、わずか5分で売り切れたのには驚きました。食べた方からは「つばめグリルの味を楽しめた」「昔食べた味を楽しめた」など、良い反応を頂けました。インスタグラムしかやっていませんが、その中でこれだけの反響を頂けたのは嬉しかったですね。
 
ただ、通販は始めたばかりなので、何が望まれているかは手探りです。生産も自分たちで行っているので、注文が追いつかない状態にならないようにしなければなりません。今後も自分たちでできることを進めていければと思います。
 
――今後はどのような取り組みをしますか
 
まだ通販を始めたばかりなので、どれだけ売り上げを作れるかは分かりません。ただ、今回の緊急事態宣言の延長が発表された際は伸長しました。世間の動きとどのように連動するかを見極められればと思います。また、今はハンバーグにスポットが当たっていますが、それ以外の商品も見てもらえたら嬉しいですね。
 
検討しているのは、サーモンや季節性のある商品です。ただ、「つばめグリル」らしさは残して取り組みたいです。動向を見ながら自分たちに足りないものなどをしっかりとそろえられればと考えています。
 
世の中の情勢がコロナ以前に戻ること難しいかもしれません今回のECを通じて、コロナが落ち着いた際には仲間や家族と楽しくレストランにも足を運んでもらえたら嬉しいですね。
 
〈冷食日報2021年3月19日付〉