首都圏市販冷食連絡協議会は12月9日、東京・平和島の東京流通センター(TRC)会議室で「令和3年合同会議」を開催し、正会員卸、賛助会員メーカー等から40人あまりが参集した。

活動報告は、齊藤顕範会長(国分フードクリエイト執行役員首都圏支社長が行った。今年度は、緊急事態宣言発令で例年冷凍食品の試食ブースを出展していた神奈川県全公立展が中止となった一方、消費者キャンペーンに注力するとともに、初の試みとして特別サイトを開設した。

消費者キャンペーンは、「毎日おいしい!冷凍食品消費者キャンペーン」と題し、6月1日〜7月31日の2カ月間、告知POPおよび応募用紙を、首都圏を中心とする量販店3,069店舗の冷食売場に配布して実施。有効応募者数は3万9,666通と、期間を短縮した前年比では大幅に増加したが、一昨年比では若干減少した。

特別サイトは、消費者キャンペーンの期間中限定で賛助会員メーカー28社の協力のもと、レシピ集や工場見学動画など、冷凍食品のさまざまな情報を集めたサイトとして設置した。

また、全公立展の代替企画として、高校受験生向けの小冊子(タブロイド判・発行部数7万部)に全面広告を掲載した。

加えて、首都圏市販冷食連絡協議会事務所にオンライン会議の設備を導入し、キャンペーン報告会はオンラインで実施。今後も状況を見ながら活用するという。

来年度の活動計画は菅野進副会長(三菱食品低温事業本部戦略オフィス部長)が報告。コロナ禍の動向を見ながらになるが、例年通り啓発事業として消費者キャンペーン実施、全公立展への出展を軸に行事を進める方針だという。

今回は三菱食品戦略研究所の正木渉氏を講師に招き、「コロナ禍で変化・定着する生活者意識と新消費潮流」と題した特別講演も実施。
▽コロナが与えた影響▽コロナで加速する「少子高齢化」・「低所得化」
▽「ミレニアル世代」「Z世代」の価値観と新消費潮流
▽コロナ後も定着しそうな生活者意識
――の4つの切り口から、食品ビジネスの現在を分析するとともに、今後の行方を予想。今後のキーワードとして、社会貢献意識、男性の家事参加、心の満足・自己実現、食への興味・関心の4つを挙げ、経済合理性から「情緒的満足」への関心が高まると見通した。

会議の開催にあたりあいさつした齊藤会長は、要旨次のように話した。

齊藤会長=今年もコロナ禍をはじめさまざまなことがあったが、今年印象に残ったことの1つは東京2020大会の開催で、一生に一度あるかないかの今年を象徴する出来事だった。無観客での開催ということで、市販冷食にとっては家庭内での出現頻度が高まり、実際に首都圏のSCIデータを見ても大会期間中、市販冷食は通常より高い伸びとなった。また、その後も9、10、11月と好調を維持し、着実に前年をクリアしている。

先日新聞報道で2台目の冷蔵庫が家庭で増えているという記事を見た。もともと、2台目の冷蔵庫は、温度管理が必要な酒類の保管、釣り餌の保管などある意味で贅沢の象徴だったが、コロナ禍以降役割が変わった。食に関するトレンドもめりはり、こだわり、家事への男性参加増、冷食活用増という中で冷凍のための冷蔵庫ニーズが増えているということだ。ここでまさに、市販冷食は添加物が少なく安全で健康にも優しく、できたてを冷凍することでおいしさ、エコ、簡便を実現しているという時流に即したものだということが、その現象に繋がっていると改めて思った。

来年2022年はコロナ禍の影響がどうなるか、まだ予断を許さない状況だが、当協議会としては柔軟に対応し、しっかりと活動していきたい。

〈冷食日報2021年12月13日付〉