〈加盟店は13万店を突破〉
日本で最大級の加盟店数を誇る「Uber Eats」。小売店との提携を進めると共に、新サービスの実施も計画している。Uber Eats Japanで、New Vertical事業部門ゼネラルマネージャーを努めるユリア・ブロヴキナ氏に聞いた。 

――日本のフードデリバリー市場をどう見ていますか。 

デリバリーはコロナ禍にすごい速さで普及しました。レストランの食事のオーダーだけでなく、スーパーでの買い物もオンライン化が進みました。業界全体でこの傾向は続いていて、Uber Eatsでも継続して伸びています。緊急事態宣言の解除後も利用の習慣は簡単には無くならず、繁栄を続けるのではないでしょうか。 

日本市場のフードデリバリーは約4,000億円と言われています。飲食業界全体の4%ほどです。アメリカやフランスは10%ほどあると聞きます。急成長をしていますが、今後業界全体でデジタル化が進むと考えると、大きな伸びしろがあると感じています。 

――「Uber Eats」の動向はいかがですか。 

日本にあるデリバリープラットフォームとしては最大の規模で、デリバリーは13万店と契約しています。フードに加えて、スーパーや日用雑貨を扱う点なども加盟しています。サービスを開始した2016年当時は、都内の150店舗だけでした。5年経って47都道府県のカバーに至り、配達員は10万人を超えています。 

配達件数や売り上げは開示できませんが、少なくとも社内の目標値は達成しています。日本の消費者は利便性をメリットと感じてきていると分析しています。特に、スーパーからのデリバリーは前年の上半期の約2.5倍にまで伸びています。 

――どのような取り組みを強化していますか。 

強みとしては、30分以内でのデリバリーです。オーダーを受けて届け終えるまでに平均して30分以内に収まっているのは差別化にもなります。今年以降に注力しているのは、グロッサリーや日用品、アルコールです。既存のパートナーとしては、19年から提携をスタートしたコンビニ大手のローソンで、「ローソン」「ナチュラルローソン」「ローソンストア100」の3業態の2,000店舗で配送を実施しています。近いうちに3,000店まで増やしていきます。 

他には、スーパーの西友や、成城石井、ビオセボンなどです。急成長していて、今年はさらに拡大する見込みです。 

もう一つ大きな前進としては酒類の販売です。カクヤスや、リカーマウンテン、エノテカと提携し、デリバリー実施店は増えています。 

――デリバリー専用の小売店(ダークストア)についてはいかがですか。 

Uberとしては興味深く見ています。10月26日にフランスでフランスではスーパーチェーンのカルフールと、グローサリー専門の配達サービスを展開するカジューの3者間で契約を結び、15分以内に食料品などを届けるサービスを開始しています。(12月15日に都内で「Uber Eats Market」を開始した。食品・日用品約1100点を扱う) 

――現在強化している取り組みをお聞かせください。 

さまざまなニーズに応えるためにレストランと、それ以外のデリバリーの両面を強化しています。パートナーとの取り組み強化は継続していきます。 

今後検討していることとしては、「Uber Direct(ウーバーダイレクト)」という取り組みを日本で実施することを検討しています。これは、ウーバーイーツの配達網を、他のビジネスの方が活用できるという取り組みです。アメリカやイギリス、台湾、オーストラリアでは実現できていています。日本のパートナー企業とも交渉を進めていて、近い将来にローンチできればと考えています。ラストワンマイルのネットワークは重要になります。ウーバーは日本最大のネットの一つです。それを活用できるようにすることは、パートナーへ追加的な価値を提供できると考えています。

――配達パートナーへの取り組みはどうですか。

10万人のデリバリーパートナーとの取り組みは、重要な施策です。効果的なマッチングなどテクノロジーの改善と共に、より継続的にパートナーを拡大できるよう努力を続けます。保険についても、19年から導入してアップグレードを行っています。20年10月からはケガだけでなく、第三者へのモノや身体への障害が起きたときに保険でカバーできるようになりました。

――今後はどのようなことに取り組まれますか。

とにかく消費者のニーズに応える、ということがすべてだと思います。どういったニーズがあるかは内部的な調査を行い、応えられるようにしたい。消費者にとって便利な生活を提供できるようにしたいです。レストランの料理だけでなく、コンビニやさまざまな雑貨、酒類、青果、花など、提供できるサービスの幅を広げるとともに品質を高めたいと思います。そうすることですべての人に選ばれるサービスになれればと思います。

〈冷食日報2021年12月20日付〉