テーブルマークは12月21日、年末記者会見をオンライン開催した。

2017年から実行している、生産体制の再編が2022年4月に完了する見込みとなった。吉岡清史社長は今回の工場再編は第1ステージとして耐震化、ノンフロン化という基盤の構築が主体となったが、次の第2ステージは「真の意味で攻撃に転じる」と述べた。具体的な方向性は明らかにしなかったが「近々に発表できる機会が来ると思う」と今後の展開に含みを持たせた。

会見には吉岡社長と斎田直樹専務執行役員営業本部長、松田要輔常務執行役員営業副本部長、喜田直孝執行役員製造本部長が列席した。

吉岡社長は「2021年1月から新任社長として、この1年は新型コロナが引き続き事業に大きく影響した」と所感を述べた。

家庭用冷食は依然として需要は堅調だとして「冷食専門スーパーや冷凍自販機などが巷に増えてきており、メディアにも取り上げられている。セカンド冷凍庫を購入する家庭も増えている。こうした冷食市場全体を盛り上げる要素は今後も増えていくだろう。非常に期待している」と話した。

業務用は特に外食業態の厳しい状態が続いているとして「業務用は今後、回復を期待しながら、回復に備えた準備をしっかりしておくこと、そして次の変化やニーズを的確にとらえた商品を届けていきたい」と述べた。

値上げについては「メーカーが一番頭を悩ませているのが、輸入品を中心とした原材料価格やエネルギーコストの高騰だ。当社も11月末に来年春の値上げを発表した。消費者、流通の皆さんに理解をいただきながら、この価格改定を進めることが来年早々の最重要課題となる」と述べた。

2017年から着手している工場の再編が「2022年春に一旦完了」する見込みだ。

第一歩として2017年4月に魚沼水の郷第2工場の建設に着手、2018年4月に稼働を開始した。この工場は同社が長年培ってきた冷凍麺づくりの膨大なノウハウと、越後連峰水系の良質な水を用い、最新鋭の自動化設備で製造する、同社冷凍麺のフラッグシップ工場となっている。

その後、新潟魚沼工場にパックごはんラインの増設、冷凍麺生産の光陽に新建屋を建設、香川の老朽化した3工場の閉鎖と機能移管を進めてきた。2022年4月で耐震化や生産にかかわるフリーザーや倉庫の冷凍設備ノンフロン化の大型施策が完了することになる。

来期の方向性について。「『技術に立脚した顧客価値を創出し、市場創造に挑戦し続ける』メーカーでありたいという思いをもって、2020年から中期計画にこの言葉を使い社内に浸透を図っている」とした。来期の施策として3点挙げた。

1つは「品群戦略の着実な実行」だ。「引き続き注力品群に位置付けている、玉うどん、お好み焼、パックごはん、具付き冷凍麺などについては、それぞれ課題を明確にして戦略を練っていく。当社の強み、保有技術、そこにお客様の期待をとらえたマーケティングを融合して商品に具現化していくことが必要だ」と述べた。

次に「技術力の向上」を挙げた。「当社が強みとする商品群において、コア技術として素材加工、発酵技術を持っている。これらの進化を続けていく。原料や包装資材についても技術革新していけるよう、場合によっては技術・ノウハウを有する企業と連携していくなかで、高いレベルで商品につなげられるように取り組みたい」とした。

そして「物流体制の整備」。工場再編の工事を進める中で、一時的に製品・原料の在庫やその移動に課題が生じたという。「工場再編自体が物流効率化を主眼の一つとしていたが、改めて在庫保管拠点の再整備や幹線輸送網の構築を進めている。来期は効率化の効果が創出されることに期待している」とした。また「物流業界には2024年の法改正の問題があるので、物流には注視していく必要がある」と述べた。

〈冷食日報2021年12月23日付〉