猛暑のなか、酒類消費の最盛期を迎えている。飲酒人口の減少、若年層のお酒離れで、総消費量は漸減傾向にある酒類消費だが、ここにきて〈量から質〉への劇的な変化が訪れている。そのターニングポイントとなったのが、今年の6月に施行された改正酒税法だ。仕入原価に販売費と一般管理費を加えた「総販売原価」を超えた価格で販売することは、基本的にできなくなった。酒類は食品と違い、致酔性があり、担税物資でもあることから社会的管理を必要とする物品だ。「これまで、やや乱暴に売っていたのではないか」(流通)との反省から、適正な価格で、高品質なものを取扱おうとの機運が生まれている。酒類大手卸企業は、メーカーと小売の間を取り持ち、酒類消費全体を見渡しつつ、メーカーに商品開発の方向性を示唆したり、小売店に売れ筋を提案できるなどの位置にある。大手卸の商品担当者に上半期の酒類市場を振り返り、下半期を展望してもらった。

(8月1日、東京・竹橋のKKRホテルで。司会は酒類飲料日報部長・瀬戸秀一)

--各社の上半期(1~6月)の販売概況は。

山田 酒類の中でもボリュームが大きいビール類が、今年に入り、各社タイムラグはあるが販促費のカットなどの影響もあり、前年をやや下回っている。改正酒税法の影響もあるが、メーカーとの販売契約もあるので、バランスを持ってやっていかなければいけない。

清酒は大手メーカーが低価格パックによる価格競争を繰り広げているが、改正酒税法により適正な収益改善を図り、今後は販売数量が下落してもきっちりと収益が取れる商材に位置付けていきたい。また機能性の部分が注目されている商材なので、これを機会にこの分野に力を入れて、幅広く配荷を図りたい。(続きは本紙で)