サッポロ、高純度ウオッカ使用のRTD「99.99(フォーナイン)」発売

「サッポロチューハイ 99.99(フォーナイン)」クリアドライ(左)、クリアレモン(右)
〈「お酒のおいしさ楽しんでもらう、大人のチューハイ」/髙島社長〉
サッポロビールは8月28日から「サッポロチューハイ 99.99(フォーナイン)」(500ml/191円・350ml/141円)を発売する。同商品は純度99.99%の高純度ウオッカを使用した透明感のあるクリアな味わいで、飲み飽きないスムースな飲み口が特徴の新しい本格チューハイ。

同商品の発売が発表された18日には東京都千代田区のフクラシア東京ステーションで記者会見を開催。記者会見に登場した同社の高島英也社長と川口尚弘ブランド戦略部長が同社のRTD事業の現状や、「99.99」開発の経緯や商品特徴、今後の展開について語った。

サッポロビール 高島英也社長

サッポロビール 高島英也社長

髙島社長=これまで我々は“驚きをカタチに”をテーマに据えて他には無い商品を生み出してきた。“男梅サワー”や“ネクターサワー”“愛のスコールサワー”など他社商品とのコラボレーションであったり、豊富なノウハウを持ち、得意分野でもある“梅”と“レモン”を用いた“ウメカク”や“キレートレモンサワー”などは着実に市場に定着してきている。

そんな中、4月3日から女性をターゲットにした高アルコール商品である“りらくす”を発売し、狙い通り女性を取り込むことに成功。“りらくす”発売時から少しずつギアチェンジを行い、そして今回“99.99”を発売しいよいよRTDカテゴリにおいてアクセルを目いっぱいに踏み込んでいく。

〈“研ぎ澄ます”をキーワードに商品開発〉
髙島社長に続けて川口ブランド戦略部長は上半期のRTD市場や、同社の出荷実績などを振り返り、今回発売する「99.99」の発売の経緯やコンセプトを説明した。

川口部長=RTD市場は継続して売上構成比が拡大しており、今年の1~6月では全酒類中19%がRTDとなっている。これは新ジャンルに次いで多い数量にまで成長した。そんな中でストロング系RTDの構成比はRTD市場全体の60%に迫る勢いとなっており、そのメインユーザーは40~50代の男性となっている。

市場調査も行っているが、RTDについて飲用者が増えたことに加え、長い間飲用するユーザーも珍しくは無くなっている。また、直近のデータでは味覚面で“飲み飽きない”“飲み応えがある”という部分にニーズがあり、情緒面では“本物感”“丁寧感”“高級感”という部分のニーズが増えてきている。以前はアルコールドリンクの“エントリー商品”的立ち位置であったものが、現在では“本格志向”の商品も求められるようになってきた。そんな状況の中で当社としては“研ぎ澄ます”というキーワードを導き出し、“99.99”の開発に着手。

ベースのアルコールには同商品の為に開発した、2段階の白樺炭ろ過で磨き上げた純度99.99%の高純度ウオッカを使用。透明感のあるクリアな味わいが特徴で、アルコール度数9%の飲み応えはありながらも、嫌なアルコール感や雑味が残らないスムースな飲み口が楽しめる商品だ。お酒そのものに焦点を当てて開発を進めており、サンプリングでもストロング系RTDを飲用するユーザーから高い評価を頂いている。パッケージにもこだわりをもっており、“研ぎ澄ます”というコンセプトをパッケージでも表現。加えて、通常はビール類で使用する縦組みの“北極星のマーク”を中央に堂々と配置。当社として“挑戦する商品”という意味を込めて堂々としたデザインに仕上げた。中味だけでなくパッケージデザインにも良い評価を頂いている。

プロモーションについても俳優の長谷川博己さんを起用したTVCMを制作する他、店頭での告知やサンプリングは通常より早めに様々な場面で仕掛けていく。なお、当社のRTDカテゴリにおけるTVCM作成は2004年発売の「シングルメイド」以来となる。

フレーバーの拡充も予定しており、今年の販売目標は200万ケースに設定。同商品も合わせてカテゴリ計530万箱(250ml×24本換算・前年比135%)の達成に邁進したい。

RTD市場の中で当社のシェアはまだまだ大きいと言えるものではないが、しっかりと存在感を示し、数量を伸ばしていきたい。

〈酒類飲料日報 2018年7月19日付より〉