〈独自の新製法「香り厳選蒸留」採用〉
サントリースピリッツは2月26日から、本格芋焼酎「大隅〈OSUMI 〉」(900ml/924円税別)を料飲店限定商品として発売する。アルコール度数は25%。同商品は同社がウイスキーづくりで培った知見を活かした独自の新製法「香り厳選蒸留」を取り入れたいも焼酎で、ふっくらとした芋の香り、スッキリとした後口のキレを両立。ロック、水割り、お湯割りなど様々な飲み方で楽しめる。

ラベルには黒を基調とした背景に、書家である萩野丹雪氏による筆文字で商品名を堂々と描いた。また、鹿児島の象徴である桜島をあしらい、鹿児島生まれの商品であることを表現している。発売間近の20日には東京都中央区の居酒屋「博多道場 八重洲店」にてブランドセミナーを開催(同店では4月中旬から提供開始)。同社の山本大輔リキュール・スピリッツ・焼酎部長と、同商品を製造する大隅酒造の斯波大幸工場長が登壇し、商品開発の経緯や商品の特長について説明した。
大隅酒造 斯波大幸工場長(左)、サントリースピリッツ 山本大輔リキュール・スピリッツ・焼酎部長(右)

大隅酒造 斯波大幸工場長(左)、サントリースピリッツ 山本大輔リキュール・スピリッツ・焼酎部長(右)

〈年間8,000万ケースの「非炭酸」市場への新提案を行うべく開発、19年取扱目標は全国で1万5,000店〉
サントリースピリッツ・山本部長
=当社は2019年の事業計画として、ウイスキーでは「ハイボールによる継続的な市場牽引」、RTDでは「食中酒強化・新たな需要創造」、市場の成長が著しいレモンサワーでは「家業連動の取組み」、そして4つ目の大きな柱である「新たな価値提案」の中で、今回「大隅」を発売することとなった。
 
本格焼酎の新ブランドを発売するのは13年ぶりで、当社なりに焼酎市場を見渡してみたものの全体のトレンドとしては決して芳しいものではない。しかしながら、日本の焼酎市場は当社の推計で1億ケース(720ml×12本換算)程の市場があり、その大きな市場に対して当社なりの提案やアプローチができないかと考えていた。その1億ケースのうち、当社が分析した結果ではざっくり8,000万ケースがお湯割りや水割り、ロックやお茶割りなどの「非炭酸」で飲まれていると判明。2割の「炭酸割り」については「ウイスキーハイボール」や「レモンサワー」で様々な提案を行っているが、「非炭酸」の市場に対して「なにかできないだろうか」ということで新たな価値を提案すべく新商品の開発に着手した。中でも最も飲用者数が大きな「芋焼酎」に焦点を合わせて開発を推進した。
 
とはいえ、芋焼酎の醸造場は鹿児島県だけでも114場あり、多くあるメーカーの中で新ブランドを提案するのは大変なこと。そこで我々なりに市場を細かく分析し、ユーザーの嗜好調査を行ったところ、現在芋焼酎飲用者が求める嗜好としては「いも臭く、どっしりとした」味わいのものよりも「よい香り」で、料理に合うような「癖のないスッキリとした」商品にニーズがあると判明。その結果を元に、当社がウイスキーづくりで培った知見を活かした独自の新製法「香り厳選蒸留」を取り入れ、「香り」と「キレ」を特長とした本格芋焼酎「大隅〈OSUMI〉」を発売するに至った。2019年の取扱店数計画は、全国で1万5,000店を目標としている。
 
料飲店限定商品としているものの、料飲店市場にて知名度向上を図り、ユーザーに愛され広まっていく過程の中で、はっきりと「いつ」ということは申し上げられないが1.8L瓶での展開や、家庭用市場にも進出する計画もある。デザインについては「これまで芋焼酎にない価値観」を訴求するような、上質感や高級感があるデザインとしており、これまで芋焼酎を飲む機会が少なかった20~30代の若年層にも積極的に売り込んでいきたい。
 
〈「緑茶割り」では甘い香りと緑茶の爽やかな香り、旨味が絶妙にマッチ〉
大隅酒造・斯波工場長
=今回採用した「香り厳選蒸留」は蒸留時間を短く取ることで脂肪酸等の「焼酎臭さ」を感じる物質を排除し、最初の方に上がってくる「華やかな香り」や「ホクホクした芋の甘味・コク」の成分だけを贅沢に抽出する製法で、香り豊かな味わいを実現。同商品の香りはふかし芋のようなふっくらとした甘い香りが特徴的で、口当たりはなめらかで芋の味わいが広がる。飲み込んだあとも心地よい余韻を感じながら、最後はすっと切れていく。
 
様々な飲み方で楽しんでもらえる商品ではあるが、「非炭酸」の市場に対して提案すべく「ロック」や「お湯割り」の提案をメインとする他、芋焼酎と同じく鹿児島県の名産品の1つで同商品とも相性抜群の「緑茶」を使った提案も実施する。芋のふっくら甘く華やかな香りと緑茶の爽やかな香りと甘味が合わさることで、口当たりはよりまろやかになり、香りの高さも向上。また、昨今では健康志向の高まりで「緑茶ハイ」のニーズも高まりつつあるので、積極的に提案を行っていきたい。
 
〈酒類飲料日報 2019年2月20日付〉