MHD モエ ヘネシー ディアジオ代表取締役社長ブルノ・イヴォン氏は2月18日、同社で会見し、「当社の主要カテゴリーであるシャンパーニュ、ウイスキーは市場も堅調で、昨年も多くのブランドで接点を強化した。今年も引き続き、ブランドへの投資を継続。オリンピックによるインバウンド需要にも期待したい」と話した。

〈シャンパーニュは和食との相性訴求、シングルモルトは教育啓蒙〉
シャンパーニュでは、洗練された和食とのコラボレーションをはじめ、カジュアルな店での展開を強化し、すそ野を広げる。また、ウイスキーでは敷居が高いと思われがちなシングルモルトの教育啓蒙をさらに強化すると共に、ディアジオ傘下のレアモルト(長期熟成など)にも力を入れる。世界的に不安定な要素が増えているが、長期的な視野に立ち、成功を目指す。

〈ブランド別活動方針〉
「ドン ペリニヨン」「モエ・エ・シャンドン」では、特別コラボレーションを企画。「ヴーヴ・クリコ」はプレステージュ「ラ・グランダム」にフォーカスする。「ルイナール」は今年も「KYOTOGRAPHIE京都国際写真祭」とのパートナーシップを継続。

ウイスキーでは、「アードベッグ」「グレンモーレンジィ」「タリスカー」などでハイエンドの新商品リリースを予定。また、「グレンモーレンジィ ハウス」や「タリスカーby the sea」などを通して、業界関係者だけでなく愛好家にもブランド情報を発信し、理解を深めてもらう。2019年のリニューアルも好評な「オールドパー」にも引き続き注力する。

〈モエヘネシーが「VINEXPO」で「生きた土壌」テーマにカンファレンス〉
また、パブリックアフェアーズマネージャー牧陽子氏は、2月10~12日にパリで初開催された「Vinexpo」会場で、モエヘネシーが3日間にわたり実施した「生きた土壌」をテーマとするカンファレンスについて概略以下のように紹介した。

「環境・持続可能な発展」にフォーカスしたブースは400平方メートルを超えるスペースに、リサイクルコルクの壁とリサイクルバレルの椅子とカウンターを配置。電動トラクターや除草ロボットなども展示し、存在感あるブースからメッセージを発信した。

モエヘネシーCEOフィリップ・ショウス氏はオープニングスピーチで、「3つのコミットメント」として「今年中に、シャンパーニュのモエ ヘネシーの自社畑(約1,500ha)で除草剤の使用をゼロにする。パートナーに対しては持続可能な認定を受けるサポートを提供する」「持続可能なぶどう栽培を研究するシャンパーニュ地方の研究センターに2000万ユーロ(約23億8300万円)を投資する」「“生きた土壌の学びの場"を作り、知識とベストプラクティスの共有を促進する」を発表。

カンファレンスでは、「生きた土壌」にまつわる、土壌、気候変動、生物多様性、水、環境認証、持続可能な農業、物流、包装材、クリエイティビティ、ラグジュアリービジネスの責任、2050年のワインとガストロノミーなど幅広いテーマで30分ごとのパネルディスカッションを実施した。

「2050年のワインと食文化」セッションでは、アラン・デュカス氏ら著名なシェフや、ヴーヴ・クリコなどメゾンの社長、ブノワ・ゴエズ氏などのセラー・マスターから学生、モエ・ヘネシーのミレニアル世代社員が、2050年のワイン&ガストロノミー像を討議した。

クリュッグCEO マギー・エンリケス氏は「今まで、何世紀にも渡ってメゾンを持続的発展させてきた我々が今、考えているのは、何百年も先のこと。それはすなわち、農家との対話、社員との対話などを地道に継続することだ」と話した。
モエヘネシー・カンファレンス「VINEXPO」会場

モエヘネシー・カンファレンス「VINEXPO」会場

〈酒類飲料日報2020年2月20日付〉