EXILE監修「レモンサワースクワッド」が“史上最速”で100万本突破、ローソン、宝酒造、LDHの担当者に直撃

EXILE監修、ローソン「レモンサワースクワッド」
今年の1月1日に発売されるや否や、SNS上で話題沸騰となり若年層を中心に圧倒的な人気を集めた「レモンサワースクワッド」。

EXILEメンバーが監修して作り上げた、レモンの皮を丸ごとすり下ろしたような苦味と酸味が絶妙で、甘くなく、飲み飽きない味わいが特徴のレモンサワーだ。販売するローソンの広報担当者も「予想外の売れ行き」と驚きを隠せない同商品は、ローソンで販売する酒類では最速で100万本を突破する好調ぶりだ。

EXILEメンバーも太鼓判を押す同商品について、開発にかかわったローソン、宝酒造、そしてEXILEなどのアーティストが所属するLDH三社の担当者に話を聞いた。

左から宝酒造・小澤真一氏、ローソン・中村良平氏、LDH kitchen・桑田滋亮氏

左から宝酒造・小澤真一氏、ローソン・中村良平氏、LDH kitchen・桑田滋亮氏

――レモンサワーを開発するとなった経緯を教えてください
 
桑田氏(LDH)=当社の創業者であり会長でもあるHIROは、EXILE(J Soul Brothers)を結成した当初からレモンサワーを愛飲しており、グループのメンバーも一緒に飲むようになった。いつしかEXILEのみならず、他のグループにとってもレモンサワーはかけがえのないドリンクとなっていった。
 
2020年は、いつも応援してくださるファンに感謝の気持ちを伝えたいという想い、そして常に挑戦し続けたいという気持ちから2008年にスタートした6年に1度のLDH総合エンタテイメントの祭典「LDH PERFECT YEAR 2020」が開催される。それを記念し、ファンの皆様にも我々が愛飲するレモンサワーを飲んでもらいたいということを、これまで様々なコラボ企画を行ってきたローソン様に相談したところ、「普段飲んでいるのが焼酎ベースのレモンサワーならば宝酒造だろう」ということで、焼酎ベースのレモンサワーに多くの知見を持つ宝酒造を紹介して頂き、3社で共同開発を行う運びとなった。
 
――中味のこだわりは
 
小澤氏(宝酒造)=まずはLDH社が運営している飲食店で提供しているレモンサワーを再現すべく、サンプルを持ち帰り成分分析や官能検査も実施した。その上で「さらにおいしいものを」というリクエストをLDH社からいただき、試作を繰り返してはLDHに所属するグループのメンバーやスタッフにも味わいを確認しつつ開発を進めた。
 
目指したのは「レモンの果汁感がしっかりと感じられる」「焼酎の深い味わいも楽しめる」「爽快感のある強炭酸」という3つのポイントを押さえたレモンサワーで、試行錯誤を繰り返しながら2年ほどの開発期間をかけて完成。
 
ベースとなる焼酎には味わいに深みのでる樽貯蔵熟成焼酎とレモンの香り成分を含むハーブを原料に加えた焼酎を使用。
 
レモンは果汁に合わせてペーストも使い、LDH会長のHIROさんも納得していただける味わいとなった。実際にライブの打ち上げでも使用していただき、メンバーからも高く評価していただいている。
 
――商品名やパッケージデザインも個性的です
 
桑田氏(LDH)=商品名やパッケージデザインは当社がプロデュースさせていただいた。商品名にある「スクワッド」は意訳すると「軍団」や「仲間」という意味で、「トライブ」と同義。「長い間レモンサワーを飲み続けた仲間」という意味を込めて命名させていただいた。
 
パッケージはファッションデザイナーでもある当社のPKCZのDJ DARUMAが担当。シンプルでわかりやすく、それでいてかっこいい今までにないデザインとした。パッケージの特徴的な黄色にはかなりこだわり、何度も宝酒造のパッケージ担当の方と打ち合わせを行った。
 
――販売動向はかなり好調のようですが
 
中村氏(ローソン)=他の商品とはかなり異なる動向を示している商品となる。まず顧客層だが、他のRTDの男女比率は男性6割、女性4割程度だが、同商品については発売当初は7割が女性で現在では6割ほどとなっている。年齢層で見てみると、EXILEや三代目J Soul Brothersなどの主なファン層である若年層が圧倒的に多い。合わせて購入される商品も、通常のRTDではビールの新ジャンルと乾き物の珍味が多いが、これはチェイサー代わりに使うのか、ソフトドリンクと、酒類との併売率はあまり高くないスイーツ類も一緒に買ってもらえている。
 
また、発売当初はローソン店舗で1カ月以上酒類を購入していなかったお客様が購入者の半分を占めていたことや、味わいを評価していただいてか、リピート率も他の商品と比べて高い。ここ1年で最速で100万本突破の商品となったが、これまでにない商品だからこそなし得た結果だと考えている。
 
とはいえ、同商品最大の目的は「パーフェクトイヤー」に合わせて最高のものを提供することでお客様に喜んでいただくことであり、しっかりと育成を図りたい。
 
〈酒類飲料日報2020年3月11日付〉