コロナ禍で余剰のビールをジンにして発売、エシカル・スピリッツ「REVIVE」、バドワイザー・月桂冠と協業で開発

エシカル・スピリッツ「REVIVE」
エシカル・スピリッツは9月1日から、新型コロナウイルス感染拡大の影響で余剰となったビールを蒸留して造ったジン「REVIVE」(360ml/5,000円)を数量限定で発売する。アンハイザー・ブッシュ・インベブ ジャパン、月桂冠と3社での協業。

エシカル・スピリッツは、「循環経済を実現する蒸留プラットフォーム」をモットーに、ジンやウィスキーを生産する蒸留ベンチャー。2020年3月には、酒粕を再蒸留してクラフトジンを生産・販売し、その利益から酒米を酒粕提供元の蔵元に提供し、また日本酒を生産する世界初の循環型「エシカル・ジン・プロジェクト」を始動している。

コロナ禍でビール市場も大きな影響を受ける中、同社はビールを蒸留してジンにする技術を月桂冠へ提供。アンハイザー・ブッシュ・インベブ・ジャパンは「バドワイザー」2万リットルを提供し、月桂冠が蒸留を行って商品化した。

開発にあたっては、「バドワイザーの製法や背景をリスペクトしつつ、革新的な香りと味わいを目指した」。「バドワイザー」を蒸留した原酒にブナの木を漬け込み、ビールで加水。その後ジュニパーベリー、ホップ、レモンピールを加えて蒸留した。「コンパウンドジンとしての軽やかさと気品ある味わいに仕上がり、甘みのある味わいは、ソルティーやスパイシー、また味の濃いフードともマッチングする点が特徴」だという。リキュール区分。アルコール度数40度。

なお、8月1日から同社のオンラインショップで先行予約を受け付ける。また、「REVIVE」の売上の一部を「Music Cross Aid」へ寄付し、アーティストや事業者に還元する。

今後は、同じくコロナ禍で余剰となった日本酒(生酒)などを蒸留し、商品化することも検討しているという。エシカル・スピリッツは、「蒸留を通じて可能性と多様性に満ちた循環型社会を実現していきたい」としている。

◆「エシカル・スピリッツ」オンラインショップ
https://shop.ethicalspirits.jp/

〈酒類飲料日報2020年7月29日付〉