キリンビールとサッポロビールは10月21日、「キリン×サッポロ ホップスぺシャリスト対談」をオンラインで開催。第一部では、両社のホップスペシャリストが国産ホップへの取り組みの歴史やこだわりについて説明、第二部では、ホップにこだわったアイテムをブランド担当が紹介し、ペアリングメニューを提案した。

第一部「ホップスペシャリスト対談」では、キリンホールディングス飲料未来研究所 杉村哲氏とサッポロビールSORACHI1984ブリューイングデザイナー新井健司氏が登壇した。

杉村氏の考えるキリンの強みは「オリジナル品種の開発、育種から技術開発、消費開発まで一連の流れすべてに関与できるところ。逆に育種専門の部隊がないのは弱み」。

新井氏は、サッポロの強みに関して、「プロがたくさんいることだが、これまでは育種や研究からの提案が多かった。人数が少ないこともあり、ひとりひとりの責任が重大」と述べた。

これからの目標については、杉村氏が「ホップが町や村の誇りになるよう、生産地を盛り立て、日本のビール市場の発展に貢献したいとの思いがある。そこに私が開発したホップやビールが加われば研究者冥利につきる」。

新井氏は、「ソラチエースをもっと多くの方に知っていただき、日本産ホップに興味を持ってもらう流れを作りたい。ゆくゆくは、ワインで言うぶどう品種のように、ビールもホップ品種で選ぶようになれば、ビールはもっと楽しくなると思う」と語った。

今後も、両社それぞれの取り組みで、「日本産ホップ」を通じて、魅力的なビール市場の提案を続ける。

〈日本産ホップからビール市場を活性化、「ホップでビールを選ぶ時代に」〉
第二部では、
〈1〉「スプリング バレー ブルワリー ホップフェスト2020」
〈2〉「ブルックリン ソラチエース」
〈3〉「SORACHI1984」
――の3品を取り上げ、ペアリングメニューと合わせて紹介した。

〈1〉「ホップフェストは、採りたてホップならではの鮮やかな香りとエールタイプの芳醇な味わいが楽しめる、この時期だけのビール。IBUKIの骨格が出るように設計。国産ホップの特徴は、沈丁花や金木犀のようなフラワリーな香り。ボディもあり、戻り香も楽しめる」(スプリングバレーブルワリー ブランドアンバサダー中水和弘氏)。カボチャのサラダとクラッシュアーモンドを乗せたバゲットを提案した。

〈2〉「北海道生まれ・アメリカ育ちのソラチエースは“ビール界の帰国子女"。ブルワーのギャレット・オリバー氏のインスピレーションを大いに刺激した」(ブルックリンブルワリー・ジャパン アカウントダイレクター金 惠允氏)。ハーブに似た華やかな香りにあわせて、缶詰とルーで造る「イワシのカレー煮込み」を勧めた。

〈3〉「世界で認められたホップを日本でも紹介したいと開発。6月には、ソラチエースの契約栽培も開始した。泡を立てながら注ぐと、レモングラスやヒノキなどハーバルな香りが立つ。アフターフレーバーにココナツがあり、乳製品との相性も抜群。クリームチーズやマンゴーに合う。鶏ささみのように淡白なものにも良く、ワサビを添えるとさらに合う。ワサビの海苔巻きとは、驚きの体験に」(新井氏)。

最後は今後のビール市場について、杉村氏が「価格やカテゴリーでなく、好きな味で選ぶ時代になるよう、各社と協力して盛り上げたい」、新井氏が「ビールはおいしくて、おしゃれで、かっこいいと思える商品開発が必要」と結んだ。

〈酒類飲料日報2020年10月22日付〉