サントリーワインインターナショナルはこのほど、「サントリーワインサワー」(350ml缶)の2021年の販売計画を当初の25万ケースから4割増の35万ケースに上方修正した(1ケース=350ml×24本)。発売後1カ月半の販売数量が17万ケースと、当初計画の約7割を達成したことを受けてのもの。

3月30日には「サントリーワインサワー」の販売動向について、サントリーワインインターナショナル執行役員輸入・カジュアルワイン事業部長木村靖彦氏と同部課長椎木絵理氏がオンラインで概略以下のように説明した。
サントリーワインインターナショナル 木村執行役員 椎木課長

サントリーワインインターナショナル 木村執行役員 椎木課長

 
【ワインを気軽に楽しむ提案】
コロナ禍において家庭用ワイン市場は前年比7%増と伸長。ワイン市場における家庭用構成比も、2019年の65%から2020年には75%と拡大した。ワイン購入者層も広がりを見せており、中でも若年層の伸びが顕著に見られた。当社は2月16日、「ワインをもっと気軽に楽しむ提案」として「ワインサワー」2種を発売。企画自体はコロナ禍以前に進めていたもので、ワインのハードルを下げるために「缶」「炭酸」「ごくごく飲める」をコンセプトとする同品が誕生した。サントリーから「ワインサワー」というカテゴリーを創出したい。
 
【若年層の取り込みに成功】
発売から1カ月強の期間で見ると、ワインサワー購入者の65%が40歳以下だった。同世代の構成比は、RTDが49%、ワインは25%で、当初の予定より多く若年層を獲得できた。併買率からは、RTDユーザーよりビールやハイボール缶、ワインを飲んでいる層が多いこともわかった。
 
※RTD=Ready To Drink、チューハイ・サワー等のふたを開けてすぐ飲める低アルコール飲料。
 
【3つの好調要因】
「ワインという言葉が持つ高級感」「高級感とカジュアルさの掛け算」「レモンひと搾り」の3点を好調要因と分析する。同品への期待価値上位には、「自分へのご褒美」「贅沢な気分」「料理と楽しめそう」など、ワイン的な価値が挙げられた。ワインという言葉の価値が想定以上に効いている。さらに、「350ml缶」という新しいスタイルと「しゅわしゅわとした飲み心地」が関心を引いたこと、ワインの渋みや重さに苦手意識がある方にも、「レモンひと搾り」で自分の嗜好に合うと認識してくれた。
 
〈若年層の取り込みに成功、新カテゴリー「ワインサワー」創造へ〉
サントリーには、ハイボールから続く「ソーダ割りの文化」がある。ワイン本来の価値を変えるのではなく、いつでも気軽にすっきりした味わいを缶で楽しめるという「ワインサワー」ならではの新しい価値を訴求し、サントリーの志として、新カテゴリー「ワインサワー」創造へのチャレンジを続けたい。
 
【上半期の展開】
5月24日から、「冷やして飲む」「氷を入れて飲む」「割って飲む」の3本柱で「サマーワイン」の発信を強化。さらに7月12日からは赤玉パンチやコンクも含めた「ワインサワー」統合での活動をデジタルや店頭を中心に進める。料飲店でも「赤玉パンチ」に続き、「ワインサワー」を提案するほか、スパークリングワインにレモンを入れて楽しむ「バブリーレモンスパークリング」も展開。
 
【販売状況】
「ワインサワー」缶の販売業態は現在CVSの比率が高いが、スーパーでの売場展開にも積極的に取り組む。赤白の比率は現在、半々。「割るだけワインサワー」はワインユーザーからの流入を取り込み、初動は好調。16日に発売した缶入りスパークリングワイン「ボッリチーニ スパークリング」も、大手CVSでの取り扱いが始まり、当初計画を上回る推移。
 
【ワインへの誘導策】
若年層をワインサワーからワインへどう誘導するかは、社内でも常に議論している。一足飛びにワインというのは難しいかもしれないが、ワインをベースに炭酸で割ったワインサワー缶からワインの味わいを理解いただき、食事との相性や情緒の部分を感じていただくことで、年齢が上がった時にワインに入っていけるような道筋を創りたい。
 
〈酒類飲料日報2021年3月31日付〉