1月6日にビール4社の方針説明会が一斉に行われた。

2022年の最大の特徴は狭義のビールへの注力が具体的になってきたことだろう。2023年にビールは350ml缶あたり約7円、2026年には約9円の減税となり、発泡酒・新ジャンル(第3のビール)と一本化する。2020年10月の減税(約7円)はその号砲となり、各社は長期的なマーケティング戦略をすでに立てているが、いよいよ目に見えてきた。各社がその戦略を加速しているのは、2020年10月の減税で、予想以上にビール缶容器の消費が増えたこともあるとみられる。 

アサヒビール「スーパードライ」は1987年の発売以来36年目で初めてフルリニューアルする。中味・パッケージ・コミュニケーションを全面的に刷新する。2月中旬製造分から順次。“辛口”のコンセプトはそのままに、キレのよさを維持しながら、飲みごたえを向上させた。レイトホッピング製法を採用し、ほのかなホップの香りを新たに付与した。缶体裏面には“辛口カーブ”をデザインして、左脳的にも受け入れられるようにした。 

塩澤賢一社長は「人々の生き方、暮らし方、働き方が多様化する時代を捉え、今の時代の価値観に応えるブランドへと刷新する。スーパードライの“辛口”という価値観が、一部正しく理解されていない。連想するイメージでは“苦味”“刺激”といった正しくないワードも多い」と述べた。また、デザインも王道感があり高く評価される一方、やや古いイメージをもたれているとした。「覚悟が必要だった。しかし、いろいろな調査結果があるが、調査は調査でしかない。勇気と自信をもってフルリニューアルする」と宣言した。 

キリンビールはクラフトビールを深耕する。「スプリングバレー豊潤496」をリニューアルし、順次切り替えている。日本産ホップ「IBUKI」を採用し、味わいや香りのバランスを更に高めた。デザインもより高級感のあるものとした。また、「キリン ホームタップ」へのクラフトビールブルワリーの参画をスタートさせ、第1弾として「よなよなエール」を2月から発売する。 

サントリーは“プレモルの最高峰”と謳って「ザ・プレミアム・モルツ マスターズドリーム〈無濾過〉」350ml缶を4月に発売する。店頭価格は税別260円を想定するということで、同248円の「豊潤496」の更に上をいった。また、糖質ゼロの「パーフェクトサントリービール」の樽詰を3月から発売し、飲食店での糖質ゼロニーズに応える。 

2022年に発売45周年を迎える「サッポロ黒ラベル」も2月から順次リニューアルする。麦のうまみと爽やかな味のベストバランスをとり、一層白く美しいクリーミーな泡とした。デザインは、缶体に記載する要素を極限までそぎ落とし磨き上げた。「ヱビス」はファンコミュニティを2月末にプレオープンし、秋に本格稼働する。また、2023年に開業となる恵比寿ガーデンプレイスでの新顧客接点を準備している。 

〈酒類飲料日報2022年1月11日付〉