農水省が事務局を務める食料・農業・農村政策審議会家畜衛生部会牛豚等疾病小委員会(小委員長・村上洋介岐阜大特任教授)は22日、同省がリスク評価したアルゼンチン・パタゴニア地域からの生鮮牛肉および羊肉と、ウルグアイ産生鮮牛肉の輸入解禁を了承した。解禁の前提条件として、口蹄疫ワクチン非接種清浄地域であるパタゴニアは口蹄疫の地域主義を適用。同ワクチン接種清浄国であるウルグアイは、pH処理によるウイルス不活化と脱骨などの上乗せリスク管理措置を設定することで輸入解禁を認める形となった。今後、家畜衛生部会への報告後、二国間での家畜衛生条件設定の協議に入る。

アルゼンチン南部に位置するパタゴニア地域は、OIEの口蹄疫ステータスでワクチン非接種清浄地域に認定されている。口蹄疫ワクチン接種清浄地域である北部とはバランカス、コロラドの両河川によって自然的に隔離されているため、地域主義を適用を検討してきた経緯がある。南北境界線に12カ所の衛生防疫ポイントが設置されるなど、ワクチン接種地域からの家畜の持ち込みが規制されていることなどから、「輸入により口蹄疫が我が国に侵入するリスクは極めて低い」と評価。ただ、家畜衛生条件で「ワクチン接種歴のないもの」を求めることになる。

ウルグアイは、ワクチン接種清浄国である点を重視、ワクチン非接種国の場合のリスク管理措置とは別に、上乗せの家畜衛生条件を付けることにした。ワクチン接種により、口蹄疫発生の早期発見が難しいため、ハードルを高くした格好だ。上乗せ管理措置としては、①口蹄疫ウイルスの不活化を想定し、牛肉のpH値を6以下にする②ウイルスの浸潤する可能性のある骨を抜く③危機対応としてのトレーサビリティー・システムの完備――などを条件としている。

また、これらリスク管理措置が機能しているかどうかを確認するために、西英機委員(北海道農政部食の安全推進局長)らが10月中旬に現地を視察しており、この日の会合で現地調査の結果が報告された。西委員は「牛の個体識別にとどまらず、動物医薬の投与情報も知ることができるなど、優れたトレーサビリティー・システムが完備されている。輸出を進める日本としても参考にすべきだ」と同国のシステムを評価した。

〈畜産日報2017年12月25日付より〉