中央畜産会は27日、東京都港区の機械振興会館で「平成30年度全国優良畜産経営管理技術発表会」および「平成30年度エコフィードを活用した畜産物生産の優良事例表彰式」を開催した。これまでそれぞれ別日に開催していたが、今年度は初の同時開催となり、関係者ら250人が参加した。

「全国優良畜産経営管理技術発表会」は、同会会員が行う支援活動を通じ生産性や収益性など優秀な実績を収めている経営、経営の課題解決のために取組みを行っている畜産経営やグループについて表彰するとともに、活動の成果とそれを支えた畜産管理技術の普及拡大に役立てるもの。今年度は最終選考対象として、肉用牛経営2事例、養豚3事例、肉用鶏1事例、酪農2事例の計8事例が選定。作業の効率化や安全性への取組み、ブランド肉の確立、6次産業化、地域への貢献、女性参画の推進といった取組みなどが発表された。

「エコフィードを活用した畜産物生産の優良事例表彰式」では、食品残さなどの飼料化技術を活用し、特色ある畜産物を生産する先進的な事例を調査、波及性の高い優良事例を選定し事例発表・表彰を行い、エコフィードの生産、利用拡大に役立てるもの。最終選考対象には、肉用牛3事例、養豚1事例が選定された。

発表会のあと、審査委員会の選考の結果、全国優良畜産経営管理技術の最優秀賞には、
▽オーケーコーポレーション(群馬県、養豚、「むりをしない」「むだをしない」「むらをつくらない」養豚経営の挑戦~群馬の中山間地域が育んだ豚「榛名ポーク」~)
▽きもつき大地ファーム(鹿児島県、肉用牛繁殖、肉用牛1,000頭の大規模繁殖経営における分業体制の構築~肉用牛繁殖と子牛育成の分業体制による繁殖牛生産基盤の維持・拡大に資する~)
▽百姓屋(佐賀県、肉用鶏、逆境をバネに“挑戦と工夫"でブロイラー経営~百姓屋に夢をのせて~)
▽安富牧場(岡山県、酪農、地域・信頼・思いやり~消費者に届ける、信頼と安全の酪農を目指して~)――の4事例が輝き、そのほか4事例が優秀賞に選ばれた。

エコフィードを活用した畜産物生産の優良事例では、最優秀賞に木村牧場(青森県、養豚、エコフィードから始まる「つがる豚」)が、そのほか特別賞に1事例、優秀賞に2事例が選ばれた。

審査講評によると、エコフィードの活用について、もはや配合飼料に劣らないものとして発展し、それぞれ特徴ある畜産物の生産に取組んでいる。今年は地域の農産物への貢献や地産地消の取組みなど、その地域の農畜産業の核となっている事例が多く見られたとした。また、エコフィードの活用を積極的に周知する流れになってきているとし、その発展を強調した。

主催者あいさつでは、同会の井出道雄副会長(森山裕(裕はしめすへんに谷)会長代読)が「今年度は青森から鹿児島まで12府県が選出され、すべての畜種で取組みが発表された。今回発表された方々は先進的で努力を重ねており、日本の畜産活動に寄与されている。今後はTPP11の発効などでHACCPなど衛生飼養管理の一層の推進、強化が求められる。今回の発表を通じて、これらの先進的な事例が模範となり、日本の畜産業のさらなる発展を期待している」と締めくくった。

〈畜産日報 2018年11月29日付より〉