年末年始は、全国的に寒波が見込まれ、和牛などの販売関係者は鍋需要の拡大を期待する一方で、大雪になった場合の販売への影響を懸念するなど販売状況が読み難い状況だ。12月は、店頭には肩ローススライス、切落しが並んだが、冷え込みが弱く鍋需要は期待には届かず、多くの量販店で計画に達しなかった模様だ。

その中で、和牛相場は、12月3日の週は和牛去勢A5で3,000円を超す日もあったが、10日の週、17日の週と徐々に落着き、東京市場の24日(セリのみ)は和去A5で2,851円、A4で2,528円、A3で2,372円まで下げている。26日はA5が前日比53円安の2,798円と下げ、A4は51円高の2,579円、A3は23円高の2,395円となった。

卸関連では、年内の大方の手当てはほぼ終了し、後は年明けの玉として相場が下がれば買うというスタンスという。また、生産者は素牛高の肥育牛を抱えていることで相場に敏感であり、これ以上、相場が下がれば出荷を年明けなどに繰延すると考えられ、年内の大きな下げは考えづらい状況になっている。このため12月の平均相場は、当初予想通り、和去A5で2,900円前後、A3は2,500円前後と見込まれる。A5は前年を30円~40円下回り、A3は急騰した昨年12月をさらに100円近く上回る見通し。

今年の特徴は、これまでも言われてきたが、和去A5の中でも高値が付く枝肉、安価な枝肉と同じ等級の中でも格差が顕在化したことが挙げられる。A5の相場は、夏場はほぼ前年並みで推移し、10月以降はわずかに上回っているが、銘柄牛は輸出やふるさと納税などで高値が付き、また年末に向けてパーツを仕込む時期には大型の牛が高値を付けるが、“一般のA5"はなかなか値が付かず、平均相場だけではなかなか実態を捉えきれない状況だ。

12月は、年末に向けたパーツの仕込みはほぼ11月末で終了、3日の週は当用の銘柄牛などの手当てに移行したが、それもほぼ終了し今週は年明けもにらんで安価な玉を拾う形に。量販店向けのA3は数量が少ないことでA4の下の部分も含めて手当てが行われている。この部分は、出荷頭数に占めるA5の比率が上昇する中で出荷頭数が少なく、結果的に高値が続いている。末端の価格が決まっており、卸にとっては収益を圧迫する要因ともなっている。

大手量販店では、安価な和牛として、A3近辺の販売に力を入れているが、相場上昇から、交雑牛への移行も進めており、交雑B3は前年を100円以上上回って推移し、26日も前日比で120円高の1,705円を付けている。来年についてもこの構図が続くが、3月以降、交雑種の出荷頭数が前年を下回ると見込まれ、その後の相場推移が注目される。

〈畜産日報 2018年12月27日付より〉