今月13日から15日まで千葉市美浜区の幕張メッセで開かれた「スーパーマーケット・トレードショー2019」には、3日間で8万8,412人が来場した(主催者発表)。畜産・畜産加工品関係でも30社以上・200点近い商品が紹介されたが、とくに昨今の人手不足の問題に対応した商品や昨今の赤身肉ブームを背景にした商品提案が目立った。

JA全農ミートフーズはJA全農、全農チキンフーズ・JA高崎ハム、吉田ハムと共同で出展し、「産地力×供給力×提案力」をテーマに各種商品を提案した。このうち、JA全農ミートフーズでは、時短(インストアの時短、買い物・料理時間の時短)ニーズへの対応として、国産豚肉・国産野菜の味付けキットを紹介。JAグループの調達力を背景に、「〇〇豚」など余剰部位を含め1頭まるごと活用した味噌漬けなどの簡単調理シリーズを提案した。

さらに、「時代は肉総菜アウトPC化!・包装肉アウトPC!」と銘打ち、全国に展開するデリカ工場・PCを通じて人手不足に応える体制を強化していくことをアピール。切り落とし売り場の活性化に寄与するため、牛ともバラの「らく魅!せスペック」や、「らく早!スペック」といった、店舗のスライサーにそのままセットできるバックヤード・PC加工用規格を紹介した。全農チキンフーズも、国産鶏肉と野菜がセットになった「みぞれ煮」「酢どり」のミールキットを出展。鶏肉は素揚げなど下処理が施されており、店舗のバックヤードでトレーに詰めるだけの手間いらずの商品。深絞りパックも工場の段階で値付けがなされており、店頭で段ボール箱のまま開封して陳列できる利便性の高さもアピールした。

スターゼンでは、量販店の総菜分野で伸長しているハンバーグに焦点を当て、ハンバーグ製造工場のスターゼン食品松尾工場(千葉県山武市)とこのほど新設した本宮工場(福島県本宮市)の両工場の製造機能・能力をアピール。焼成ハンバーグ、生ハンバーグともに原料の選定から成型(包あんタイプ・型抜きタイプ)、包装形態、用途(コンシューマ向け・業務用)と、各量販店のニーズにそったハンバーグの委託製造ができる強みをアピールしていた。海外の食肉パッカーも現地および国内協力工場で加工したステーキ材などのポーションカット製品を提案するケースが目立った。
スターゼンは各量販店のニーズにそったハンバーグの委託製造ができる強みをアピール

スターゼンは各量販店のニーズにそったハンバーグの委託製造ができる強みをアピール

このうち、豪州のティーズ・オーストラリアでは、「ティーズ・サーティファイド・プレミアムブラックアンガス」など自社ブランドの深絞り製品を紹介。海外から輸入される深絞り製品は外部工場で委託製造されているのが一般的だが、ティーズでは自社プラントに深絞り製品の製造ラインを設置、3Dカッターを導入したことで重量の誤差が少ないうえに歩留まりが高く、ステーキやローストビーフなど用途に応じた商品を手掛けることが可能という。また、通常のプライマルカットと同様の工場で製造しているため、チルドでの輸入も可能で、ブロック肉と同等の品質保持期間があるという。人手不足が深刻な中小規模のスーパーだけでなく、注文が入り次第、パックを開けてすぐ調理ができることから、個店の外食店などにお勧めの商品という。

ティーズ・オーストラリアでは「ティーズ・サーティファイド・プレミアムブラックアンガス」など自社ブランドの深絞り製品を紹介

ティーズ・オーストラリアでは「ティーズ・サーティファイド・プレミアムブラックアンガス」など自社ブランドの深絞り製品を紹介

アンズコフーズは、ラムのカット商品(冷凍)を提案。店頭でのロスの低減につながるもので、国内加工(北海道)により、ショルダーのSQカットやスライス、モモしゃぶ、モモ角切り、モモキューブカット、オッソブッコなど多様なニーズに対応できることをアピール。さらに「食卓革命は赤身肉から」と銘打ち、栄養価の高い牧草や成長ホルモン・遺伝子組換え飼料の未使用など、ニュージーランド産ビーフとラムの良さを、消費者向けに分かりやすく紹介。さらに、スプリングラムと同様、ニュージーランドの牧草生産と肉牛の出荷の関係性から「牛肉にも旬がある」ことを強調していた。

アンズコフーズはラムのカット商品(冷凍)を提案

アンズコフーズはラムのカット商品(冷凍)を提案

このほか、展示会には日本ハム、伊藤ハム、プリマハム、ニチレイフレッシュ、プライフーズ、グローバルピッグファーム、フリーデン、平田牧場、協同ファーム、アマタケ、スカルネなどの大手メーカー・生産者が個別にブースを構えていたほか、豪州、米国、カナダ、欧州の食肉パッカー・加工品メーカーが多数出展するなど、スーパーの生鮮カテゴリーのなかでも伸長している食肉分野の勢いが感じられる展示会となった。
 
〈畜産日報 2019年2月19日付〉