〈加工食品新商品46品を投入、調理食品は昨年を上回る34品を発売〉
伊藤ハムは8月30日、西宮市内の本社で秋冬新商品発表会を開催した。米田雅行常務取締役加工食品事業本部事業本部長、春名公喜執行役員加工食品事業本部事業戦略統括部部長兼マーケティング部部長、入江茂雄加工食品事業本部事業戦略統括部マーケティング部家庭用企画室室長らが出席した。

今秋は新商品46品、リニューアル品31品を投入。新商品ではハム・ソー12品(昨年は12品)、調理食品34品(同23品)をそろえており、消費税の増税や家飲みなどの対策のほか、「週末買い置き需要」「少人数世帯需要」などといったニーズに対応した商品を展開する。

消費税の増税対策では、増税によって外食から中食・内食へのシフトが起こることを想定して、料理素材として家庭内料理に使える「とろけるチーズ入り鉄板焼きハンバーグ」などを投入する。また、食卓に並べられる加工品として、「お肉屋さんの惣菜」シリーズからトンカツアイテムを発売。スポーツ観戦・家飲み需要への対応では、食感にこだわった厚切りビーフジャーキーや「特級あらびきポークウインナー チョリソー」を発売する。また、「買い置き需要」に対応して、「クイックディナー」シリーズからレトルトタイプの「ビーフシチュー」「やわらか角煮」を大袋(各3パック入り)で展開。

「少人数世帯需要」への対応では、チルド総菜「おかずプラス」シリーズから「まろやか酢豚」、湯煎するだけと簡単に調理できる「角煮と煮玉子」などをそろえている。また、新たな食べ方提案として「サラダチキン」を温めて食べる「温めてソースで食べるサラダチキン」シリーズから2品を投入する。
「おかずプラス まろやか酢豚」

「おかずプラス まろやか酢豚」

〈4~7月は家庭用、業務用、ギフトが前年超えでおおむね予定通りの収益/米田常務〉
米田常務は発表会で加工食品の4~7月の状況を、「家庭用、業務用、ギフトのいずれも前年を超えており、おおむね好調」と振り返った。ただ、家庭用商品では「総菜商品はマーケット自体も拡大して当社も好調に推移しているが、家庭用商品市場全体では前年割れが続いている」と引き続き厳しい環境下にあることを強調した。コスト面については、「工場での物流費や労務費は重たい状態が続いている。また、昨年工場(茨城県取手市の取手第二工場)を竣工して減価償却費が上がっており、コスト的にバランスを取るのが非常に難しい。ただ、4~7月においてはおおむね予定通りの収益であった」と厳しい状況の中、収益を確保したことを説明した。
 
家庭用商品の詳細について、「ハム・ソーは既存の主力ブランドである『The GRAND アルトバイエルン』『朝のフレッシュ』『ポークビッツ』『チーズイン』が好調でけん引して、約2%増であった。また、調理食品は約8%増で『レンジでごちそう』シリーズ、『お肉屋さんの惣菜』シリーズなどレンジ調理商品は伸びている。また、ピザも安定している」と説明。このほか、商品単価について、「ハム・ソーについては当社の出荷価格は上がっていないが、調理食品の伸びや調理食品の中でも単価の高いものに集中させている。ハム・ソーと調理食品をあわせた4~7月の商品単価は若干昨年よりもプラスになっている」と述べた。
 
今後については、「下期(2019年10月~20年3月)は、消費税の増税などもあり先が見通しづらい。また、原料事情も見通しを立てづらい。製造の競争力がつくように省人化ラインの稼働などコストダウンに注力していく。また、本当においしい商品を開発していくのが、メーカーの使命だと考えている」と語った。

伊藤ハム 2019年 秋冬新商品発表会(左=米田常務、右=春名執行役員)

伊藤ハム 2019年 秋冬新商品発表会(左=米田常務、右=春名執行役員)

〈畜産日報 2019年9月3日付〉