〈鶏むね肉に引けを取らないヘルシーな豚肉を〉
日清丸紅飼料はこのほど、同社の関連会社で種豚生産・販売を行うピクアジェネティクス(株)から産出される二元豚をブランド化した「たんとん」をデビューさせた。来春の本格出荷をめどに今後生産頭数を2万6,000頭規模まで拡大させる。

国内で流通している肉豚は国産・輸入を問わずほとんどがLWDなどの三元交配だが、このブランドは二元豚を、日清丸紅飼料の関連農場で肥育させたもの。二元豚に付加価値を付けるとともに、サシが入り易いデュロック種を交配していないことに注目し、一般豚と同等のたんぱく質を保持しつつ、低脂肪・低カロリーな豚肉であることを訴求していく。いままでの養豚業界の常識から外れた、まさに逆転の発想から生まれたブランドだ。

「皆さんにた~んと食べてほしいから『たんとん』。実は最初にブランドの名前を決めたところから一連のプロジェクトを始めた」と、「たんとん」の生みの親である竹内愛恵さん(畜産事業室)。この一年かけて飼育管理や栄養分析など開発を進めてきた。岡山県と岩手県にあるピクアジェネティクス社の直営生産農場で生まれた「ピクア」の二元豚を、栃木県大田原市の関連農場で集中生産する予定。

「たんとん」は自社工場で製造された良質な飼料と良好な飼育環境の両面から高いレベルの健康性を維持できている。「専用飼料の開発にも着手予定だが、現段階では種の差別化に特化し、よりヘルシーな豚肉を消費者に提供することを目指している」(竹内さん)と強調する。

「たんとん」の栄養分析(ロース)の結果、エネルギーは一般豚に比べて73%、鶏ムネ肉(以下、鶏肉)の91%と低カロリーで、脂質に至っては一般豚の20%、鶏肉の58%であることが分かった。さらに、水分は一般豚の106%、鶏肉の103%、たんぱく質はそれぞれ104%、97%と、低脂肪・低カロリーながらジューシーで一般豚と同等のたんぱく質を持つことが証明されている。

こうした「たんとん」の特徴を踏まえ、マーケティングの対象も健康意識の高い層を中心に捉えている。「たんとんは生産頭数に限りがある。特に飲食店や加工メーカー向けの提案を考えており、低脂質&低下カロリーの特徴を生かし、赤肉や鶏肉に代わるヘルシーな商品などもできたら面白い」と竹内さん。

PR手法も斬新だ。ブランドサイトで紹介されている「たんとん」の枝肉は、写真を使わずフルCGで作成され、ロック調の曲とともにCGの枝肉がグルグル回転しながら、各部位や栄養素の特徴を紹介している。

〈「たんとん」公式アンバサダーに女優の坂本佳乃子さん、筋肉アイドル才木玲佳さんも応援〉
また、女優の坂本佳乃子さんが公式アンバサダーとなり、今後のプロモーション活動の一役を担っていく方針だ。このほか、2月12日から14日まで幕張メッセで開かれた「第5回外食FOOD TABLE」で初披露した際には、筋肉アイドルの才木玲佳さんが応援に駆け付け、多くの来場者の関心を引いた
「たんとん」アンバサダー・坂本佳乃子さんと才木玲佳さん

「たんとん」アンバサダー・坂本佳乃子さんと才木玲佳さん

国内最大4チャンネルのスポーツテレビ局「J SPORTS」にも取り上げられ、今後、スポーツ愛好家からの関心も期待されるところだ。
 
「逆転の発想から生み出した『たんとん』。養豚業界の常識から外れているかもしれないが、さまざまなご意見を真摯に受け止めチャレンジを続ける。ストーリーがあり、顔の見える豚肉は必ず受け入れられると思っており、この『たんとん』のようなコンセプトの豚肉を選ぶ人たちが必ずいると信じて提案していきたい」と語る竹内さん。これからの展開が楽しみなブランドだ。
 
◆国産豚「たんとん」ブランドサイト
http://www.mn-feed.com/tanton/
 
〈畜産日報2020年3月9日付〉