新型コロナウイルス対応2次補正予算、肉用子牛生産者支援、奨励金を交付/農水省

政府は5月27日、新型コロナウイルスの感染拡大に対応する2020年度第2次補正予算を閣議決定した。農水省関係で総額658億円(うちALIC事業108億円)を措置し、1次補正予算の執行に全力を挙げ、執行状況に応じて予備費から手当する。

経営継続補助金に200億円とし、感染拡大防止対策とともに農林漁業者の経営の継続に向けた取り組みを行う場合の経費を支援する。具体的には、省力化機械の導入など生産・販売方式の転換に必要な経費(補助率3/4、上限100万円)を支援する。さらに業種別ガイドラインなどに即した消毒、換気設備などの感染防止対策(定額上限50万円)も支援する。

優良肉用子牛生産者推進緊急対策事業には108億円(ALIC事業)とし、肉用子牛価格が急落するなか、生産者の意欲低下により肉用牛生産基盤の弱体化が懸念されるため、経営改善に取り組む肉用子牛生産者を支援する。

具体的には、肉用子牛の品種区分ごとの全国平均価格が、発動基準を下回った場合に、経営改善の取り組みメニュー

〈1〉畜舎の環境改善
〈2〉経営分析
〈3〉子牛の疾病防止
〈4〉繁殖雌牛・子牛の栄養状態の改善
―――のうち2つ以上を行う生産者に対し、販売頭数に応じた奨励金を交付する。

発動基準は消費税込み価格で2段階となっており、黒毛和種では60万円、交雑種は30万円、乳用種は18万円を下回った場合、1頭当たり1万円が交付される。また黒毛和種で57万円、交雑種で29万円、乳用種で17万円を下回った場合は1頭当たり3万円が交付される。

〈畜産日報2020年5月29日付〉