駐日英国大使館ウェールズ政府(ロビン・ウォーカー日本代表)は3月18日、2019年に日本への輸入が解禁された「ウェルシュ・ラム」のプロモーションイベント(協力:ウェールズミートプロモーション協会)を開いた。

輸入解禁以来、チルド(冷蔵)での輸入がはじまっていたが、このほどフローズン(冷凍)の輸入が開始されたことに伴い、ウェルシュ・ラムの優位性やフローズンならではの価格優位性や汎用性の高さをアピールした。

現在、日本で取り扱うフローズンの部位はウデ(ボンレス)で、日本ハム株式会社が輸入・販売を行う。今回、輸入を開始したフローズンはチルドと比較して「価格がリーズナブル」「安定供給が可能」「数量が確保しやすい」といった利点があるという。また、ウデ(ボンレス)は他の部位と比べて汎用性が高く、焼き材や煮込みなど幅広い用途に適していることから、外食店を中心に多様な使い方ができる商材として提案していく。

ウェールズの羊はもともと原種のウェリッシュマウンテンという品種に、長い年月をかけて交配が積み重ねられてきた交配種。年間通して降雨量が多く、一年中牧草が生い茂る自然のなかで伝統的な飼養方法に基づいて放牧されており、海からの潮風によってミネラルを多く含んだ牧草を食べている。

ウェルシュ・ラムは現在、世界20カ国以上に輸出されており、「赤身肉のシャンパン」と称され、各国のシェフなどから高い評価を得ている。平均的なと畜月齢は4〜8カ月で、平均枝肉重量は18〜19kg。若い月齢の羊肉は比較的クセの少ない味わいとなるのが一般的だが、ウェルシュ・ラムは若月齢でもしっかりとした羊の香り持ち、また、放牧による適度な運動量によって筋繊維が良く、枝肉重量も比較的大きいのが特長だ。

羊齧(ひつじかじり)協会の菊池一弘氏によると、「2019年に開催した羊フェスタにおいて実施した7カ国のラムの食べ比べによると、シェフを含む105人のアンケート結果では、『歯ごたえがある』『うまみが強い』『羊の風味が強い』『脂分を感じる』の項目でウェルシュ・ラムが1位だった」という。

また、2003年には地理的表示保護(PGI認証)を取得。
▽広範囲にわたる草地で羊を飼育
▽仔羊は識別タグによって生産者までの追跡が可能
▽家畜の輸送と食肉処理に関する政府規定条件の準拠
――といったアニマルウェルフェアやトレーサビリティシステムの確立によって安全性も確保されている。

国際通商部貿易担当のマリークレア・ジョイス一等書記官は、「日本でのラム肉人気が高まるなか、ウェルシュ・ラムをまだ食べたことがない人に、本日のイベントなどを通しておいしさを知っていただきたい」と話した。

「ウェルシュ・ラム」プロモーションイベントでは、エグゼクティブ・シェフを務めるフレデリック・ウォルター氏がウェルシュ・ラムのウデを使った料理(カウル・ウェールズ伝統ラムスープ、ラムのグラブサンドイッチなど)6品を披露し、そのおいしさや、幅広いメニューに活用できる汎用性の高さを紹介した。

〈畜産日報2021年3月22日付〉