ラム肉酒場の新業態「ラムゴロー」、 熟成ラム串・熟成ラムタン串などエイジングシート使用メニュー提供、1号店は神田/スマイルリンクル

「ラムゴロー」提供メニューの一部
東京・神田に居酒屋やビストロなどを展開する(株)スマイルリンクル(本社:東京都千代田区、須藤剛代表取締役)は9月22日、神田駅南口にラム肉酒場「ラムゴロー」をオープンした。そして、11月15日からは、5日間熟成させたラム肉を使った「熟成ラム串」「熟成ラムタン串」の発売を開始し、同日にメディア向けの試食会が開かれ、須藤代表が新業態となるラム肉酒場の出店の狙いやコンセプトなどについて説明した。

須藤代表は、今回の新業態ラム肉酒場の出店について「駅近に立地する同店は4階建てのフロアとなっており、ビル1棟をすべて借りている。11坪×4フロア(合計44坪)の造りで、通常飲食店では4フロアという構造は活用し難く、コロナ禍で4フロアを生かすことは難しい。だが、今回、“家賃を分解する”という考え方のもと、1階・2階の2フロアを店舗として運営している。3階・4階は、当社は神田でドミナントを進めており、別に構えていた事務所を4階に移転。4フロア構造で収益を出せるモデルとして、3階は店舗キッチンとしての役割に加え、セントラルキッチンとした。今後、このセントラルキッチンを通じて、直営店舗の商品をブラッシュアップしていくほか、コロナ禍で神田の乗降客数が減少するなか、従来のビジネスマンをターゲットにしたお店づくりのみならず、飲食店をターゲットにした卸売業を展開し、神田でドミナントする当社が飲食店の人手不足といった課題に貢献していく」と出店のねらいを述べた。

「ラムゴロー神田南口店」

「ラムゴロー神田南口店」

 
新業態となるラム肉酒場については、「神田にないお店を作りたかった。神田の乗降客数が減るなかで、神田に来る目的となり得るラムという商材に着目した。ラムは好き嫌いが分かれる一方で、『ラムフリーク』と呼ばれるラム好きな人もいる。そのため、神田で働く30〜40代の感度の高い男女や都内のラム好きをメーンターゲットにしている」としたうえで、「『ラム=ジンギスカン』ではなく、『ラム肉酒場』という神田の町にフィックスさせた酒場をつくることで、他店と差別化を図る」。
 
このほど(株)ミートエポックの熟成製造技術「エイジングシート」で発酵熟成させたラム肉を使った「熟成ラム串」「熟成ラムタン串」の発売を開始した。
 
「エイジングシート」とは、肉の熟成に利用できる人体に無害な“菌”を純粋に培養し、回収した胞子を滅菌した布に付着させたもので、「エイジングシート」で包んだ肉は熟成に必要な菌が短時間で増殖することで熟成を促すだけでなく、酸化速度抑制効果によって食品の変色・腐敗を遅らせることができる。
 
「エイジングシートを使うことでロス問題や原価・売価のダウン、従業員の省力化などを実現した。従来、脂や筋を取り除くトリミングによって、部位によっては歩留まりが50%だったのに対し、エイジングシートを使ってラム肉を熟成させることで、脂分を飽和脂肪酸から不飽和脂肪酸にし、口どけの良い脂に変えることで、歩留まりが95%まで向上した。これにより原価が下がったことで、価値のあるものをより安く提供し、お客様に還元することができるようになった」という。
 
オープン当初は「ラム串」1本290円だったものを、100円ダウンの1本190円で提供している。同店では、豪州産とニュージーランド産の鮮度が高く、臭みの少ないラム肉を使い、「熟成ラム串」(1本税込190円)、「熟成ラムタン串」(390円)を主軸に、「名物ラムのスペアリブステーキ」(1,290円)、備長炭でじっくりと焼き上げた「名物ラムチョップ」(1本550円)、「ラム肉のたたき」(890円)など、バラエティ豊富なメニューをラインアップしている。
 
[店舗概要]
▽店名
ラムゴロー神田南口店
 
▽住所
東京都千代田区鍛冶町1-3-7SWビル1F・2F
 
▽営業時間
17時〜23時30分
 
▽定休日
日祝日
 
▽店舗規模
54席/約20坪
 
〈畜産日報2021年12月1日付〉