「セブンプレミアムとろけるミックスチーズ」にグラスフェッドのロゴ記載、“牧草で育った牛の乳”価値を発信/フォンテラ

グラスフェッドのロゴを記載した「セブンプレミアムとろけるミックスチーズ」
セブン&アイ・ホールディングスの「セブンプレミアムとろけるミックスチーズ」に、ニュージーランドの乳業最大手・フォンテラの「グラスフェッド」ロゴマーク(商標登録済)が記載された商品が、このほど登場した。

グラスフェッドとは、食物(えさ)として牧草を与えられた動物。つまり、ストレスのない放し飼いで良質な草を食べて育てられた牛の生乳が原料となっていることを示す。

グラスフェッドのロゴマーク

グラスフェッドのロゴマーク

 
欧州産などの発酵バター先行で日本市場にもグラスフェッドの名が広がりつつあるが、発酵バターより日常使いの頻度が高いシュレッドチーズでロゴの露出が高まることで、グラスフェッドの認知が一層広がるか注目したい。
 
ロゴの記載は、フォンテラの日本法人、フォンテラ ジャパンが数年前から準備を進め、商標登録を経て今回市販用製品で実現したもの。フォンテラグラスフェッドは、乳牛が97%の時間を牧草地で過ごしており、一般的に穀物飼料で育てられた乳牛に比べ、より多くの共役リノール酸やβ—カロテン、ビタミンDが含まれていること、温室効果ガス排出量を世界平均の約3分の1に抑えるなど環境対策も重視していることが主な特徴となる。

ロゴはグラスフェッドのロゴの横にニュージーランド産を示すロゴを並べデザインを一体化。フォンテラジャパンによると、「特徴を訴求しやすくし、(商品の)より一層の価値向上につなげていく」のが狙いだという。「セブンプレミアムとろけるミックスチーズ」は270g・税込429円、170g・311円、60g・149円の3品。
 
現在、国内のシュレッドチーズは新興勢力の市場参入などによる価格競争の激化で、1gあたり1円を切った安価な商品も台頭している。チーズはおいしくて健康価値の高いものとして、消費量自体は堅調に伸び続け、将来も有望視されているが、今後量的拡大から質的拡大へステージを移していくには、シュレッドチーズの価値を改めて引き上げていく場面も必要となる。そういう意味で、セブンプレミアムシュレッドでの今回の価値訴求は注目すべき動きだ。
 
なお、「グラスフェッド」「ニュージーランド産」ロゴは既にニュージーランドを始め、アメリカ・カナダ・ドイツ・中国・韓国などでチーズ・育児用粉乳・スポーツプロテインなどの製品に採用されており、フォンテラとしては、「日本で初めて」の試みとなる。