アイスクリーム市場のこの1年間でヒットした商品として、2020年11月発売の森永製菓「チョコモナカジャンボ(冬限定)」、森永乳業「ピノやみつきアーモンド味」、2021年2月発売の赤城乳業「かじるバターアイス」、森永乳業「白い恋人サンドアイス」の4品が目立った。

「かじるバター」という斬新な切り口の商品や、全国区でパワーあるブランドとのコラボ商品、チョコ増量や人気フレーバーをバージョンアップさせたロングセラーブランドの商品だ。

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ユニーク性があってSNSで話題になりやすく、老若男女問わず幅広い世代にもささりやすいことが、同時期にヒットした他の食品カテゴリー(第3のビール、ポテトチップなど)の商品と比べた時の長所。コロナ長期化による自粛生活が続く中で、アイスは「癒し」と「面白さ」に優れた商品として生活者に支持されている。

アイス4品の中で、最も“瞬殺”で売り切れたのが「かじるバターアイス」。2〜4月で売る期間限定商品で数量は限られてはいたが、SNSで話題になりコンビニ中心に爆発的に売れた。赤城乳業によると、異常な出荷となったため、追加生産したところで供給が追いつかないことから、追加ではなく、今後改めて発売していくか検討中という。確かなおいしさと“遊び心が入った商品”として歴史に残る1本となった。

また「白い恋人サンドアイス」も、北海道銘菓とのコラボという点で、アイス史上に残る1品だ。森永乳業としては、コロナ禍で旅行を控える中、土産の味を手軽に楽しめるアイスとして発売、おうち需要を取り込んだ。特に女性を1度は買って食べてみようという気にさせた意味で、全国区でパワーあるブランドとのコラボの可能性を示した。

「チョコモナカジャンボ」「ピノ」に関しては、おいしさの満足感と食べ応えがヒット理由だ。「ジャンボ」はアイスの真ん中の板状のチョコを15%増量し、食べ応えアップ。「ピノ」は、家族向けマルチパックのみで展開してきた人気フレーバー・アーモンド味に、粒々食感を加え特別仕様の1個売り(個人向け)にした。共通するのは、ユーザーに支持されている部分の満足感を大きく高めたこと。これに既存ユーザーが大きく反応しSNSで話題になることで売れて、ブランド活性化にもつながった。

再びコロナ感染者が増え、さまざまな場面で自粛が強いられる中、アイスが気分転換や話のネタとして、生活の中に楽しみと癒しを運んでくる存在になりそうだ。