ロッテはこの夏、主力アイス「クーリッシュ」の売り上げ回復に注力する。

毎年、売上は前年並みからプラスで推移し、年間約120億円(食品産業新聞社推計)を売り上げるビッグブランド。しかし、2020年はコロナによる外出自粛で「アイスを外で食べるシーン」が減少し、2020年度(4〜3月)売り上げは前年比2%減となった。

クーリッシュは2003年、首都圏を中心に発売。持ち運びができる口栓付きのチアパック容器入りで、ジュースを飲むようにアイスクリームが食べられる“飲むアイス”として、当時、その斬新さが話題となった。全国販売は2004年に開始。同年にフランスパリで開催された国際見本市の「世界ヒット商品コンクール」で3冠を達成した。部門賞獲得製品の中から選ばれる「最高賞(グローバル・シアルドール)」は、アジアの食品で初めてとなる受賞を果たした。

その後、中味の改良や、飲みやすくするための飲み口の口径の改良、手に持った時の冷たさを軽減するパッケージの改良などを重ねて、現在の通年商品は「バニラ」(140ml、税抜140円)を中心に、「ベルギーチョコレート」「カルピス」を販売。このほかに「メロンソーダフロート」(2021年6月まで販売)などの季節フレーバー品、期間限定品を展開している。

2021年は売上挽回に向けたテコ入れ策の一つとして、通年商品の3品をさらに品質改良。微細氷同士のくっつきを低減する配合に、口栓を開けてアイスが出てくるまで時間がかかりすぎることなく、よりほぐれやすく出しやすくした。味わいも夏向け品質へ改良し、口に入れた瞬間に“より濃厚”な味わいが感じられ、後味は従来品と比べ“よりスッキリ”な仕立てにしている。

プロモーションもテコ入れする。CMキャラクターを変え、6月23日から俳優・間宮祥太朗が出演する新テレビCMを全国でオンエア開始した。

2020年までのCMは、瞬間的にクールダウンできるアイスということをダイレクトに表現した、とにかく「すごく冷たい」を伝える内容だったが、2021年は瞬間的なクールダウンにプラスして、チアパックの容器が子供も手を汚さず食べやすいことも盛り込んだ内容になっている。テレビCM、ウェブCMのほかに、10〜20代向けと、子供を持つ主婦向けのターゲットと目的に合わせてそれぞれSNS投稿も行う。コロナ情勢によるが「夏フェス」などイベントと連動して、瞬間的クールダウンの世界観を体感できる「ブランド体験」も実施していく。

「クーリッシュ」はロッテのアイス群の中で売上規模が最も大きい。2021年は春から人気アニメ「ワンピース」とのコラボで話題を仕掛け、スーパーだけでなくコンビニでも買うきっかけ作りを行って、現在、売上回復の途中にある。品質改良とプロモーション強化の効果で、この夏の売上拡大が順調に進めば、成長路線回帰を果たせるかもしれない。

◆ロッテ クーリッシュ TVCM「頑張るふたり」篇 15秒 間宮祥太朗(YouTube動画)