〈コラム〉秋田の自腹(じばら)~めん 有楽町「よかよか」うどん+ かしわめしセット(なす天トッピング)700円

有楽町「よかよか」うどん+ かしわめしセット(なす天トッピング)
博多と聞くとまず思い浮かぶのはラーメン。しかしながら今回食べたのはうどん。福岡の人はラーメンよりうどんをよく食べる、と噂で聞いたことがあり、福岡に赴任経験がある人に聞いてみたところ「人によるけれど、食べる人は香川県民並に食べている。お酒の席の後の〆にいいよね」とのこと。

さてさてその博多うどん、「コシがない」のが特徴だという。実際に食べてみたところ、伊勢うどんほどではないものの、柔らかくふわっとした口当たりがたまらない。香川県民はこのうどんを食べたらどんな反応をするのだろうか。出汁は薄い色をしているがアゴがしっかり効いた旨味たっぷりの出汁。汁単体でも美味しくいただけそうだ。

トッピングにはナスの天ぷら。これも美味しかったが、どうやら練り物かごぼうの天ぷらを乗せるのが定番らしい。後で知ったことである。そして醤油皿を埋め尽くすおろし生姜。隣の人を見ている限りどうやらすべて入れるらしく、半分程食べた所で出しに生姜を投入。うん、これはこれで生姜のピリッとした味わいが出汁のまろやかさをより一層引き立ててくれる。このうどんを一言で表すならば「世界で一番優しいうどん」という感じだろうか。とにかく麺も出汁も柔らかくまろやか。生姜の効果もあり、少し冷えてきたここ最近、心身ともにほっこりさせられるうどんであった。

【よかよか】東京都千代田区有楽町2-10-1

※食べた人:秋田。和酒担当記者として全国を駆け回るかたわら、めん探訪を欠かさない。最近ハンドパワーを手に入れた。

〈月刊 麺業界2017年12月号より〉