〈日本雑穀アワード2018・業務用〉はくばく・ベストアメニティの3商品、金賞に輝く/日本雑穀協会

左からはくばく開発部の早川ゆかり氏、倉内会長、ベストアメニティ東京営業所の中山裕之所長代理
(一社)日本雑穀協会(倉内伸幸会長)は8月31日、日本雑穀アワード2018「業務用加工食品部門」の金賞授賞式と記者発表会を開いた。今回の金賞受賞商品は△もち麦DFドライパック・(株)はくばく、△国内産かんたんまぜ込みもち麦ファイバーブレンド・ベストアメニティ(株)、△国内産もち麦ファイバーブレンド(混込用)・ベストアメニティ(株)。

冒頭、倉内会長は「近年は年間に2回タイに出張に行く。最終日に必ず現地のスーパーによるが、食品コーナーを見ていると、ここ10年くらいの間に、醤油、米といった日本の食材が増えていることを感じる。タイでも非常に健康に気を使う人が増えていて、キヌアやもち麦の販売も増えている。日本でももち麦がブームだが、市場がアジアにも広がるとメーカーも様々な製品を出していける。これからも業務用の食品も多数投入していって欲しい」と述べた。

日本雑穀アワードは雑穀市場の健全な育成を目的として、雑穀の魅力を発信する表彰制度。審査員は雑穀クリエイター、雑穀アドバイザーが行い、協会の会長や理事はタッチしない。複数部門があり、これまでに109商品が金賞を受賞している。

長澤重俊代表理事は閉会の挨拶で、「中国市場でも雑穀が売れ始めているが、中国のマーケットからすると芽が出始めたくらい。中国市場ではお米と混ぜる雑穀は売れない。現地では家庭に豆乳をつくる機械が普及しており、雑穀もそれで加工して飲んでいるそうだ。おかゆ文化はあるが、粟のおかゆのように、単品の雑穀は食べるが、日本のようにミックスはしない。しかし、日本も雑穀ミックスとご飯を炊くのが一般的になったのは、2000年頃に注目が集まってから。まだ、20年の話。これから中国でも新しい文化が広まっていくかもしれない」とコメントした。

〈もち麦DFドライパック〉
日本でははくばくのみ取り扱いのあるもち麦DFを使用したレトルトもち麦。ドライパックの製品で常温で270日保存できる。特徴は豊富な食物繊維。DFは「dietary fiber」の略。原料のもち麦に、数あるもち性大麦の中でも食物繊維が豊富な品種を使用した。また、全粒のため粒同士がくっつくことがなく、パラパラとして使いやすい。穀物臭のマスキングにガラクトオリゴ糖液糖を使用。ビフィズス菌・乳酸菌の増殖の促進にも役立つ。パンへの混ぜ込み、スープ・サラダへのトッピングとして幅広く使える。

〈国内産かんたんまぜ込みもち麦ファイバーブレンド、国内産もち麦ファイバーブレンド(混込用)〉
レトルトと冷凍の混ぜ込み用の大麦のブレンド商品。もち麦中心に、はだか麦、丸麦、胚芽押麦、ハト麦をブレンドした。もち麦は主に福岡、熊本産のダイシモチ。これまではスーパーのバックヤードで炊いたご飯に混ぜ込む使い方が多かったが、最近では多数のメニューに使用されている。また、食品の輸出商社経由でアメリカやアジアにも商品が展開している。

〈米麦日報 2018年9月3日付より〉