〈シマダヤブランドの更なるブラッシュアップ図る/岡田マーケティング本部長〉
シマダヤ(株)(木下紀夫社長)の岡田賢二常務取締役マーケティング本部長はこのほど、専門紙誌の取材を受け、2019年3月期上期(2018年4~9月)の概況などについて答えた。
岡田賢二常務取締役マーケティング本部長

岡田賢二常務取締役マーケティング本部長

〈チルド麺・冷凍麺の市場概況〉
4~9月の家庭用チルド麺の市場は、金額ベースで前年同期比0.4%減、食数ベースで1.4%減となっている。関東では2.3%増と比較的悪くない状況だが、京阪神が3.3%減となっている。西日本豪雨、大阪北部地震、連続する台風の影響が西日本にあった。また、北海道では長雨の影響でそばの生産量が減少している。プラス要因としては、関東甲信地方では6月29日に、史上最速の梅雨明けとなった。東京都内でも気温が40℃を超える日があり、「冷し中華」関連、当社の「流水麺」も好調に動いた。全国でも「冷し中華」は4%増となり、関東では8%増。総じて夏場の天候はプラス要因となった。
 
また、市場に“「流水麺」タイプ”の商品投入があり、関東では夏場のチルド麺市場で“「流水麺」タイプ”が14~15%のシェアに拡大している。
 
デリカの調理麺市場は10%の伸びとなった。家庭用冷凍は5%の伸び。家庭用冷凍では具付き商品がかなり伸びている。業務用冷凍は1~2%の伸びで堅調に推移した。
 
〈シマダヤの上期概況〉
2019年3月期第2四半期は売上高208億2,300万円、セグメント利益14億7,400万円((株)メルコホールディングス《牧寛之社長》が「食品事業」として発表)。家庭用では「流水麺」ブランドが好調。業務用では古川工場(宮城県大崎市)の稼働に伴い、新規ユーザーの獲得が進んだ。
 
家庭用チルド麺では、「流水麺」がブランドトータルで約20%増となり、過去最高売上を更新した。「流水麺」冷し中華(醤油味・ごまだれ味)の分が純増。加えて、そうめんが3割弱伸びた。既存品も微増で推移。また、分母は小さいが、「1食タイプ」(うどん・そば・そうめん)が約7割増と拡大した。やはり、個食ニーズはあると感じている。
 
健康価値を訴求した商品も2桁弱の伸び。中でも、「本うどん」糖質40%オフ、「本そば」食塩ゼロの伸びが大きく寄与した。家庭用冷凍麺では、具付タイプの商品が市場と同じくらいの伸び率。素材麺では「食塩ゼロ 藪そば」が2桁弱の伸びとなった。業務用冷凍麺では、うどん類の伸びが一番大きく、10%弱くらいの伸び。そば・ラーメン類は微増となった。
 
ブランド別では「太鼓判」シリーズが2桁以上の伸長となった。既存品はもちろん、春夏の新商品「太鼓判」粘りごし讃岐うどん・ウェーブラーメンが好調に推移した。調理現場の人手不足の問題から、流水解凍が可能な「α麺」シリーズは2割弱、調理麺は大きく伸長した。また、北海道幌加内産そば使用石臼挽きそばと、「真打」そうめん、調理上海焼そば等の差別化商品も好調。
 
生産体制では、古川工場の冷凍麺のラインが稼働したことで、量的拡大や効率生産ができる体制になった。チルドでは4工場で増強を実施。特に、八潮工場(埼玉県八潮市)、兵庫工場(兵庫県宍粟市)では「流水麺」の生産体制を強化し、欠品なく供給することができた。
 
〈価格改定について〉
輸入麦の政府売渡価格が4期連続で上昇した。原材料の高騰に加え、資材費、物流費、エネルギーコストの増大という要素がある。効率化や自動化など様々な生産現場でのコスト削減に取り組んできたが、11月28日に3~10%の商品価格の改定を発表させていただいた。
 
そば粉についてはもっと厳しい状況にある。国内のそばの生産は北海道が約2分の1。2018年はその北海道のそばの穫れ高が、長雨の影響で2分の1になり、価格は大きく上昇している。当社は幌加内産のそば粉を中心に取り扱っているが、なんとか集めて対応できている状況。
 
工場への投資もあり、量的拡大を進めているが、シマダヤとしてブランドの更なるブラッシュアップも図る。そのために、開発キーワード3K(健康・簡便・個食《小食》)をさらに進めていく。
 
「健康」価値商品では、家庭用の「本うどん」、業務用の食塩ゼロうどん、「真打」糖質コントロールうどん、1/2日分の食物繊維がとれる七穀うどんといった商品の提案が十分とはいえず、更なる市場開拓に取り組みたい。また、業務用ではユーザーの現場の人手不足問題の解決に向け、「α麺」シリーズを中心に提案していきたい。
 
11月には業務用冷凍麺の新商品「きざみうどん」を発売。およそ2cmにカットした食塩ゼロのうどん。高齢者施設の給食の現場では、乾麺をカットして使っているが、人手不足対応として提案している。

「きざみうどん」パッケージ

「きざみうどん」パッケージ

〈質疑応答〉
Q:秋冬新商品について。
 
A:本格濃厚2食生ラーメン「時計台」シリーズを発売した。お客様から評価いただいており、特に濃厚味噌味が高評価だ。導入店舗の中では2食生ラーメンのトップアイテムになるケースもあり、今後も期待したい商品だ。
 
〈米麦日報 2018年12月26日付より〉