製麺プラントの技術を応用、ソディック「無菌包装米飯製造システム」

第48回食品産業技術功労賞 資材・機器・システム部門受賞
ソディックの「無菌包装米飯製造システム」は、電子レンジや湯せんで温めるパックごはんの製造ラインだ。パックごはん(包装米飯)には大きく分けて「レトルト米飯」と「無菌包装米飯」の2種類がある。調理方法は同じ、いずれも常温で半年ほどの保存が可能だ。その違いは製法にある。レトルト米飯はごはんを容器に入れて包装した後で、加圧・加熱して殺菌処理をする。無菌包装米飯は無菌状態で米を炊いて包装することで、余分な加圧や加熱の工程を省いている。

通常の炊飯に近い作業で製造されるため、普通に炊飯したごはんとそん色なく、おいしく食べられることが強みだ。同社の「無菌包装米飯製造システム」は連続システムにより洗米から出来上がりまでほとんど人手に触れず衛生的で、かつ生産効率が高い。短時間(45~60秒)で米を無菌化、米のうまみを最大限に引き出すことができる。これまで製麺プラントを多く手掛けてきた同社が、そのシステムを応用するかたちで開発された。すでに大手メーカーに採用され、今後も拡販が期待されている。

〈食品産業新聞 2018年12月3日付より〉