北海道米「ゆめぴりかコンテスト2019」最高金賞に異例の2産地、後志と上川が同率首位

「ゆめぴりかコンテスト2019」最高金賞に輝いた、JAようてい(中央右)とJAひがしかわ(中央左)の代表者ら
「北海道米の新たなブランド形成協議会」と「北海道米販売拡大委員会」は11月27日、札幌市内で、「ゆめぴりかコンテスト2019」最終審査会を開催。令和元年産ゆめぴりか「最高金賞」に、後志(しりべし)地区JAようてい(蘭越地区)と、上川地区JAひがしかわが輝いた。

最高金賞に2産地が輝いたのは初めて。審査委員長の川村周三氏(北大食品加工工学研究室)は、「米に限らず農産物は年によって、産地によって食味や品質に違いが出る。今年の場合、もちろん総じて不作だった昨年よりは良かったが、個別産地としては良い意味で差が出なかった。審査委員による最初の投票で2産地が同率1位となり、この2産地に絞って決戦投票を行ったものの、結果は同じだった。したがって異例ながら、2産地をともに最高金賞とした」と説明している。今回最高金賞を受賞した2産地のゆめぴりかは、「最高金賞ゆめぴりかシール」を貼付した上で、道内で12月10日頃から、道外でも12月中旬から販売される。

「ゆめぴりかコンテスト」は、平成27年産から実施しているものだが、昨年は道産米が不作(作況指数90)だったため、開催しなかった。そのため2年ぶりの今回は「第5回」と銘打たず、「2019」とだけ冠した。

事前に7地区の地区予選を勝ち抜いた産地が最終審査会に駒を進めるのだが、今回の場合は道南地区が不作のため不参加。6地区での決勝戦となった。同コンテストでは過去、平成27年産・空知地区JA新すながわ、平成28年産・日胆地区JAびらとり、平成29年産・留萌地区留萌管内と、毎回きれいに違う地区が最高金賞に輝いており、2産地が輝いた今年も例外ではなかった。今回の審査委員7名には、徳永善也氏(北海道札幌市、(株)千野米穀店)、小池理雄氏(東京都渋谷区、(有)小池精米店)、秋沢毬衣氏(東京都調布市、(株)山田屋本店)の、3人の五ツ星お米マイスターが含まれている。

最終審査会の審査委員7名には、3人の五ツ星お米マイスターも

最終審査会の審査委員7名には、3人の五ツ星お米マイスターも

〈米麦日報 2019年11月28日付〉