日清食品HD、各セグメントで増収、全体も増益/2020年3月期第3四半期決算

2020年3月期第3四半期決算
日清食品ホールディングス(株)(安藤宏基CEO)は5日、2020年3月期第3四半期決算を公表した。連結ベースで売上収益3,480億4,400万円(前年同期比3.4%増)、営業利益355億3,300万円(2.2%増)、税引前利益369億7,300万円(1.3%増)の増収増益で、四半期利益も256億4,800万円(3.8%増)を計上している。

〈日清食品(株)〉
売上収益1,507億6,900万円(3.6%増)、セグメント利益224億1,200万円(3.0%増)。カップ麺は「カップヌードル 味噌」、「あっさりおいしいカップヌードル」シリーズ、「カップヌードル ビッグ」シリーズが好調で増収となった。袋麺類は「お椀で食べる」シリーズが好調だったものの、減収。利益面では関西工場稼働に伴う減価償却費の増加、原材料価格・物流費の上昇などがあったが、売上増加で増益となった。

〈明星食品(株)〉
売上収益269億5,900万円(8.5%増)、セグメント利益24億2,500万円(14.4%増)。カップ麺・袋麺とも増収。カップ麺では「明星 チャルメラ」の好調に加え、消費の二極化に対応したオープン価格商品が伸長した。袋麺でも「明星 チャルメラ」が伸長し、オープン価格商品の「明星 評判屋」も好調を維持した。利益面では物流費・人件費・原材料費などが増加したものの、昨年6月に実施した価格改定が順調だったほか、販売数量も伸長して増益。

〈低温事業〉
売上収益429億800万円(2.0%増)、セグメント利益14億8,000万円(11.7%減)。日清食品チルド(株)は減収。新製品「そのまんま麺」シリーズ、リニューアル製品「日清のラーメン屋さん」シリーズ、主力ブランド「つけ麺の達人」シリーズが順調だったものの、冷夏による夏場の冷しめん類の低迷、暖冬による販売減などがあった。日清食品冷凍(株)は増収。主力の「冷凍 日清もちっと生パスタ」、「冷凍日清スパ王プレミアム」シリーズ、「冷凍 日清中華 上海焼きそば 大盛り」、「冷凍 日清具多」シリーズが好調だった。利益面では原材料価格・物流費などの上昇で減益。

〈米州地域〉
売上収益484億9,200万円(5.4%増)、セグメント利益36億1,400万円(前年同期は1億2,400万円の損失)。ブラジルでは「Nissin Lamen」が堅調、「CUP NOODLES」の売上が大きく伸長した。アメリカでも普及価格帯商品の売上が堅調、高価格帯商品の販売推進が奏功して、セグメント全体で増収。利益面は価格改定効果、高価格帯商品の販売増などで増益。

〈中国地域〉
売上収益311億5,100万円(2.7%増)、セグメント利益30億3,900万円(26.4%増)。「合味道」ブランドを中心としたカップめん類が好調に推移した。利益面は中国国内での販売数量増と、それに伴うコスト低減で増益。

〈その他(国内の菓子事業、飲料事業等、欧州地域、アジア地域)〉
売上収益477億6,100万円(0.5%減)、セグメント利益67億2,200万円(39.3%減)。通期業績予想に変更はなく、売上収益4,650億円(前期比3.1%増)、営業利益370億円(27.7%増)、当期利益260億円(34.3%増)を見込む。

〈米麦日報 2020年2月6日付〉