「もち麦摂取で免疫機能が向上」、はくばくと大妻女子大学が共同研究

盲腸および血清中のslgA濃度
(株)はくばく(山梨県中央市、長澤重俊社長)はこのほど、食品ベースでもち麦を摂取することが、免疫機能の向上に寄与することを示唆する研究結果について発表した。大妻女子大学との共同研究。

実験では高脂肪食摂取マウスを2群に分け、1群には高β-グルカン大麦品種「ホワイトファイバー」(もち性六条大麦)の粉を、もう1群にはセルロースを添加した餌を給餌した。

90日間の飼育の結果、ホワイトファイバー摂取群は盲腸と血清中のsIgA濃度(分泌型免疫グロブリンA)が有意に高かった。sIgAは粘膜で病原体の侵入阻止や毒素の中和をする「粘膜免疫の主体」。

はくばくは「オーツ麦のβ-グルカンの投与がマウスの腸の白血球と腸の上皮細胞を活性化することが示唆されるといった先行研究はあったが、多くの研究はβ-グルカンの抽出物を用いて行われており、大麦を食品として摂取した場合の免疫系の変化に焦点を当てた研究は、これまでほとんどないのが現状」としている。

〈米麦日報2021年4月19日付〉