キユーピーは今秋、グループの総力を結集し、フレッシュストック事業を開始する。消費者の買い物や調理行動の変化をふまえ、日持ちするパッケージ惣菜や調味料、たまご商品を開発し、低温売り場で展開する。店頭およびECで顧客接点の拡大を図る。来春から本格的な展開に乗り出し、2024年度に150億円の売り上げをめざす。

キユーピーの長南収社長と新規市場開発担当の藤原かおり上席執行役員はこのほど、新事業についてオンラインで会見、概要を説明した。
キユーピー 長南収社長

キユーピー 長南収社長

 
「かねてより準備を進めてきたものが形になった。コロナ禍で新たなニーズへの対応に迫られ、事業戦略を再考した」と長南社長。
 
フレッシュストック事業は、既存の調理・調味料事業、タマゴ事業、サラダ・惣菜事業の3事業を融合、グループの総力をあげて新たな価値を提供するもの。企画開発はキユーピーが行い、グループ各社が得意とする販路を生かし、青果・精肉・鮮魚・惣菜など低温売場で展開していくという。
 
店頭滞在時間の短縮化傾向がコロナ禍で強まるとともに買い物の機会も減少するなか、生鮮まわりの買い物ニーズは高まり、買い置き需要、つまりストック型の商品ニーズが高まっていることに着目した。「カット野菜の千切りキャベツをDプラス5(製造日を含めて6日間)まで日持ちを延長したところ、上期は前年比20%増で推移した。生鮮売り場の商品でも、日持ちが求められるようになってきている」(長南社長)。
 
惣菜では、日持ちするパッケージ惣菜「あしたのお惣菜」シリーズを開発。「作り立てのおいしさと日持ちを両立させ、中食惣菜市場において“フレッシュストック”という新たな価値を創出する」(藤原上席執行役員)。「あしたのお惣菜」シリーズは惣菜とソースで展開し、キユーピーとグループ会社のデリア食品により8月末から順次テスト販売を実施中。惣菜の賞味期間は冷蔵30日間で、パッケージごとレンジアップ可能。「チキンと3種豆のトマト煮込み」「チキンと豆のごま豆乳クリーム煮込み」の2品を取り揃える。加熱殺菌により、色調や風味に作りたての煮込み感を残したという。

「チキンと3種豆のトマト煮込み」「チキンと豆のごま豆乳クリーム煮込み」

「チキンと3種豆のトマト煮込み」「チキンと豆のごま豆乳クリーム煮込み」

 
また、殻の無いゆでたまごも惣菜売り場へ投入。「そのままパクっと食べられるゆでたまご」(1個)はデリア食品が今年4月から販売し、好評を得ている。今後は、キユーピーが「味付けたまご」(5個入り)を関西エリアでテスト販売する予定だ。
 
調味料では、グループ会社のサラダクラブが「のせる野菜」シリーズを青果売り場へ、ケイパックが「わたしのお料理」シリーズとして精肉・鮮魚売り場へそれぞれ液状調味料を投入し、野菜用・肉用・魚用に分けて食材を生かす用途提案を行っていく。
 
「のせる野菜 おろし大根(ゆず仕立て)」「のせる野菜 きざみ玉ねぎ(だし仕立て)」は9月16日から全国発売。
 
「わたしのお料理 おろし大根(ゆず仕立て)」「わたしのお料理 きざみ玉ねぎ(だし仕立て)」「わたしのお料理 きざみ玉ねぎ(醤油ペッパー)」は肉用と魚用を取り揃え、10月以降テスト販売の予定。各内容量200ml、参考小売価格298円、賞味期間常温7カ月。
 
いずれも生野菜換算で40%以上の野菜を配合。例えば、生鮮売場ではパッケージサラダとともに鍋料理、精肉・鮮魚売場では鮮魚サラダや肉料理における「おろしソース」としてのメニュー提案を行う。